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ピーコ伝 (文春文庫PLUS)

価格: ¥590
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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   辛口のファッション評論家、ピーコが、糸井重里のひかえめながら巧みなリードによって、自らを丸裸にしていく。

   生い立ちや家庭環境、ゲイであること、双子の弟おすぎとの確執と愛、華やかなパーティーライフから一転し、眼球を失うまでの心の変化などについて一気に語る姿は、テレビで観る彼そのままに、饒舌(じょうぜつ)でサービス精神に富んでいる。「おだまりっ!」と糸井重里を一喝しつつ進む語り口には、けれん味のない彼の魅力が詰まっている。それぞれのエピソードからは、あるときは近所のおばさんのようでもあり、ときとして厳父のようでもある、彼という人格が形成されてきた過程が読み取れる。

   しかし何よりも驚かされるのは、彼の語る言葉の深さだ。「さびしいとか、切ないとか、そういうものは、もうとっくの昔に卒業しました」「ダイヤなんか、考えてみればずっと地中に埋まっていたものが、たまたま掘られて磨かれて目の前にあるだけの話でしょ。(中略)私が死んだら、誰かその価値を見出してくれるひとが手元に置けばいい」と、ある種仏教的な諦念を思わせる言葉の向こうに、生きることへの本質的な問いかけが見え隠れする。

   ピーコの言葉からは、自分のことを良く見せようという姿勢がまったく感じられない。その赤裸々さ故に、読者はピーコという人間を肯定することも否定することも可能だろう。しかし少なくとも、幸福とは、愛とは何かについて、誰もが深く考えさせられる1冊である。(大脇太一)

偏屈バンザイ! ★★★★★
ぼくは、偏屈な人は信用できる人、と思っています。
偏屈なのは、原理原則、基本に忠実だからなんです。
原則論を振りかざすので、普通の人はそれを偏屈と受け止めてしまうだけなんです。

世の中原則通り、基本通りには行かないことが常ですが、だからといって原理原則、基本をないがしろにしては絶対にだめなんです。
原理原則は守りつつ、その通りに行かない部分だけ妥協する。
理想を掲げて妥協する、ことが大事なんだと思うのです。

普通の人は原則通りできないと、すぐに妥協してしまい、かつ原則を忘れてしまう。
それが繰り返されると、いつの間にか原則とはまったく違う方向に行ってしまうわけです。
それでは物事うまく行くはずがありません。
ところどころ妥協は必要ですが、常に原理原則に立ち返ってその差分を意識しておく方が、コントロールが効くのです。

偏屈な人はこれができる人なんだと思います。
妥協するにしてもギリギリまで原則は守る。
つまり差分を小さくするわけです。
そうすれば、妙な方向に流されなくて済むから、結果として物事がうまく行くのだと思います。
『ピーコ伝』文春文庫+から引用します。

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(略)わたしは、みんなが「いやなひとよ」「こわいひとよ」って言われているひとのほうが、すぐに仲良くなっちゃうの。
いやだと思われているひとっていうのは、誰にでもいい顔をしない、言いかえれば、正直なかたが多いの。
正直で自分の信念を曲げないところがあるから、いったん仲良くなると、いろいろなものを持っていて素敵なひとであることが、はじめてわかったりする。
逆に、みんなから「いいひと」って呼ばれているひとには、わりときらわれますね。
わたしもおすぎも「いいひと」の裏が見えちゃうほうだから。
「なにかがあるように見せているけれども、実はなにもない」というのが、もう透けて見えちゃうんだもん。(238-239p)
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そう、偏屈=正直なんですよね。
ウソが嫌い。
原理原則、基本にしたがって行動するって、最もウソのない生き方なんです。
それが「嫌な人」「恐い人」と見られてしまう。
でも何人かの人に悪く見られたからって、それがどうしたっていうのでしょう。
ウソのない正直な生き方の方が何倍も価値があるし、結果もついてくるのだと思います。
やっぱり面白いと思う! ★★★★☆
 テレビのコメンテーターとしてのピーコさんの話しを聞いていて、どんな生き方をしてきた人かなとずうっと思っていた。それがとってもよく分かる本だ。糸井重里氏の聞き上手っていうのもあるかもしれないけど。言文一致体っていうのはこういう文体かも知れない。
 とにかく楽しく悲しく濃い人生を、自分に正直に生きてこられたんだなって思う。そんな人生に面白く真摯に共感できる。
 
面白かったです♪ ★★★★☆
「おすぎ」と「ピーコ」を混同してしまう…どっちがどっちだか分からなくなってしまう。この本の中に「一緒にしないで!」みたいな事が多々書いてありましたが、すみません、、ちゃんと区別がついてませんでした(謝)。。でもこの本を読んでバッチリ!
あと、素直な人なんだなぁ~とか、生き方、考え方を素直に面白いと思いました。ゲイとはいっても、カルーセル麻紀さんとはまた違う方向で(笑)。辛口な感じというイメージが親しみという感じに変わる本ですかね~♪
面白かったです。
美輪さんファンも読むべし ★★★★☆
2,3センチの厚みの中で美輪さんについて書かれているページは
全部あわせて1ページか2ページくらい。
それでも、美輪さんファンなら読むべし。
聞き手役のイトイさんも
「恐るべし、美輪明宏」と仰っています。
どんな内容なのかは、読んで確認してみてください。

ピーコさんがどうやって今の位置まで来ることが出来たのか、
恋愛について、生活について、赤裸々に事細かに述べられています。
そして、目の癌を患って今は片目が義眼であることまで・・・


文庫本なら迷わず買い、かな、と。

ピーコさんの毒舌だけじゃないところがいろいろ味わえます。
おまけでおすぎさんも。

純粋な人 ★★★★☆
ピーコさんは片目摘出手術を受けてから、顔がすごく変わって穏やかで良い感じになったし、性格も丸くなった。
そう思っている人はたくさん居ると思います。
それはやはり、内面でいろいろ葛藤し、考え、また友人、知人に励まされ、その大切さをしっかり受け止め、精神的に成長されたからではないかと思いました。

テレビのファッションチェックでは、歯に衣着せない毒舌で通っていますが、その根本には「身のほど知らずの格好はするべきじゃない」「育ちは外見に出る」というポリシーがあるから、あれだけ自信を持って的確にものを言え、また支持されているのだと思いました。

彼をよく知る第三者が客観的に語った「ピーコ」ではないので、やはり良い面ばかり強調されているように思えましたが、逆にピーコさん自身の事がよくわかると思います。
人間関係においては、敵を作らないように細かい気配りをし、また自衛のために良い意味で虚勢を張っているようなところが、憎めない雰囲気を作っているように思いました。

ゲイと言っても考え方は人それぞれなので、画一的な思想を推進するような運動に参加したくないという、しっかりした意思を持っているところに好印象を持ちました。
深い恋愛経験を持ち得ない故に、好きな相手に求めずに与えるのが素晴らしいという考えは、少女のように純粋で、ある意味微笑ましいけれど少し悲しく感じました。

深い魅力を持った人だと思いました。
ただ、本としては軽い感じがするので、もっと突っ込んでも良かった気がします。