本書の最大の特徴は、外交政治史家と社会経済史家が歴史を通時的に描く太い縦糸と、8つの時代区分という横切りによって共時的に描く太い横糸という二つの側面から、20世紀の米国史の特徴をマクロ的に描いていることである。本書のスケールの大きさと斬新なアプローチはとても魅力的なものである。大学生や研究者のみならず、現代の米国に関心のあるすべての人に薦めたい必読教養書といえる。
ただ、特定の問題を通史的に取上げているわけではないので、そういうのはあまり期待しない方が良いでしょう。
でも、けっこうな良書だと思います。