大衆教育社会の次に来るもの
★★★★★
作者はこの中で個性浪費社会という概念を使っています。IT化の行き着く先の一つが情報を高度に処理する事で、工学の年収を得ることのできる一握りの層と、差別化できないコモデティ化した商品やサービスを売るために、自らの感情を商品にしなければいけない層。スマイル0円というコピーが注目されたことがありますが、無料と銘打たれた笑顔の下に隠された謝意会の構造と変化を、この本は鋭く指摘していたようです。
もっと評価されてもよい本
★★★★★
オススメにあったので、タイトルに惹かれて買った者です。
前半1〜3章が、ゆとり教育に至る流れを欧米との比較もあわせてかかれてあり。
文章構成に癖があるせいもあり、ここがとても読みにくかった。(特に1〜2章)
後半4〜5章が、それらを踏まえての現状分析。社会分析。
これまでの読みにくさと打って変わって、とても読ませる内容でした。
ゆとり教育に至る問題点と、現在の問題点、そしてこの先に進もうとしている個性消費社会の問題点。
特にアメリカやイギリスの教育方針の歩みは、私が知らなかった点も多かった為か。どれも興味深いものばかりで。日本の歩む道が、如何に欧米方針に影響を受けてきたかを考えさせられました。
教育現状から社会分析へを扱った本としては「オレ様化する子どもたち」に匹敵する面白さでした。どちらかしか読んだ事がないのでしたら、両方とも読む事をオススメします。
教育論よりも社会科学。
★★★★☆
ある意味、因果的な結果論とも言うべき結論でもって書かれています。
タイトル通りです。本書はそういう風に構成されています。
中身よりも、始めと後書き、これが重要です。
どういう事かと言えば、読む人にとってはここに至るまでの説明における、言わば確認のための本です。