関数解析の基礎を自習するのに最適の1冊
★★★★☆
2冊の本が1冊になって再出版された本である。第1部では集合論の初歩、距離空間、ノルム空間について述べられている。第2章の距離空間ではArzelaの定理を証明して、それを用いて常微分方程式の初期値問題についてのペアノの存在定理を証明している。また第3章の付記として、超関数の初歩についてと、積分方程式への応用について述べられている。第2部では測度について(σ加法性)、可測関数、ルベーグ積分、L^{2} 空間、直交関数系とフーリエ級数、ヒルベルト空間について「丁寧」に書かれている。さらに、各セクションの末尾に演習問題が載せれている。この内容で送料込みでこの価格に驚きを禁じ得ない。解析学専攻の学部3回生以上に購入をお勧めする。