シャーデーの魅力は、彼女ひとりの歌が浮き出ていないこと。
アンニュイなバックの演奏も溶け込んで一体となって、
独特の世界をつくりあげているのです。
当時でいえば流行のUKソウルの音作りですが、
打ち込みを多用していなかったために、これからも
恐らくずっと古びないであろう穏やかさを感じます。
彼女の他のアルバムがどんな音だったか思い出せないほど、
気がつくと繰り返し聴き続けているアルバムがこれです。
そういえば、フランスのルーアンという街を歩いていたとき、
CD店のウインドウにこのアルバムが飾られていました。
いかにもフランス人が好みそうな雰囲気のアルバムかも。