期待はずれでした。
★☆☆☆☆
「悪童日記」三部作で有名な彼女の戯曲集です。
期待していたのですが、個々の戯曲が短く、内容も薄っぺらいので、あれっ、て感じに成ります。
解説も訳者の自己顕示欲の強い内容になっており、読んでいて不快です。
手淫や自傷行為に飽きて、やることが無い人が読むと良いと感じました。
残酷なお伽話が5篇
★★★★★
アゴタ・クリストフの代表作『悪童日記』に劣らず
純粋で無垢な美しさと残酷さを描いた戯曲集です。
たったひとつを成し遂げるということはどれほどの犠牲がいることか。
人は何のために生きるのか。
身勝手な自分の野望を生かすために
大切な人を傷つけたことのある人は
是非ともこの話を読んで貰いたい。
短くても、力量を感じさせる戯曲集
★★★★★
悪童三部作に衝撃を受けて、戯曲集も読んでみました。
5作品全てに、アゴタ節はうまく効いてます。短い話ですが深い。
もうこの作者にはやられっぱなし。
個人的に気に入ったのは、わかりやすい「贖い」と「怪物」。
「贖い」の衝撃的な展開は短編ながらもゾクッとして後を残します。
「怪物」の中の、“怪物”は読む人にとって捉え方が変わると思いますが、私は戦後日本とアメリカ資本主義を想起してしまいました。
怪物も、扱い方次第なのかもしれません。
美しさと汚さ
★★★★★
人間の汚らしさを淡々と語る美しい文章。
戯曲が5編入っているが、やはり印象が強いのがタイトルにもなっている怪物。
村に突然現れた怪物。最初は恐怖に怯えたが、怪物の魔力にとりつかれていく村人たち。やがて青年は怪物に近づこうとする村人を殺すようになる。
何が正気なのか。何が狂気なのか。