司馬遼太郎についての講演やエッセイをまとめたもの
★★★☆☆
司馬遼太郎についての講演やエッセイをまとめたものです。タイトルの内容の講演が全体の5分の3ぐらい。残りが雑誌掲載のエッセイ3編です。内容は平易です。ページも少ないので、やや物足りない感あり。
戊辰戦争の章では大村益次郎と河合継之助を中心に、日露戦争では秋山兄弟と乃木希典、太平洋戦争ではノモンハン事件にページを割いてます。
著者は司馬遼太郎記念財団常務理事だった人で、この本の出版前に亡くなっています。司馬妻とも親しい著者が生きていれば、『坂の上の雲』はいまだに映像化されてなかったかもしれません。映像化を断り続けていた司馬の意思を尊重する人だったからです(P59)。