社会の階層化や二極化の拡大が叫ばれるようになり、一つの転換期にある階層研究ですが、
そうした階層化研究の分野を一挙に眺められるのがこの本の魅力です。
対して、やや広く浅くなりがちで【日本の所得格差と社会階層】について、それぞれの研究内容を踏まえた上での結論などは特に出ていません。
切り口や対象となるものが研究者ごとに違うので当然なのですが、結論として全ての研究者が格差の拡大傾向を訴えているので、
社会全体として所得格差が拡大している様子を描いてあってもいいんじゃないのかなぁと感じました。
どちらかと言うと、一般読者より研究者向けの本です。ちょっと興味がある・・・程度の方には、高い本になるかな?