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ランボーとアフリカの8枚の写真

価格: ¥2,625
カテゴリ: 単行本
ブランド: 河出書房新社
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ランボー紀行への誘い ★★★★☆
「未知のランボーを発見しよう」に惹かれて読み始めたが、ミステリータッチのフィクションの部分がちょっと私の趣味に合わなかった。でも著者がランボー研究者なので、ふんだんに引用される手紙や詩、「オガディン報告」の全文訳等、足跡を追う部分はやはり面白い。ランボーに興味のある人は誰でも、彼の書いた手紙に詩の欠片を見つけたい、撮った写真に芸術の煌めきを見たいと思い、そっけないビジネスライクの書簡の文面や家族に送った何の変哲もないポートレートを穴の開くほど見つめてしまうのではないだろうか。
私も一番知りたかったのは、「カメラはランボーにとってクリエイティブな表現のための媒体だったのか」だった。
「厳かなる退却」。パリから離れることを嫌ったボードレールと違い、ランボーは頑なまでにフランスへ帰ろうとしなかった。「オガディン報告」を読むとランボーが頭脳明晰でデキる男だったことがよく分かる。彼は仕事に生き甲斐を見いだし、ハラルでの生活を愛し、手腕家の商人として充実した10年間をアフリカで送った。ランボーは自分の生きたいように生きたのだ。

それでも、常に書き物をしていたという証言を読むともしかして、ひょっとして、発見されていない何かがあったりして、という一縷の望みがちらつく。
私も妄想の旅に出てしまいそうだ。
ランボーの謎の写真を追うスリリングな紀行小説 ★★★★★
 ランボーがアフリカのエチオピアまで高価なカメラを取り寄せて撮った写真が8枚きりで、しかもそのうちの3枚がセルフ・ポートレイト。なんでも4枚めのセルフ・ポートレイト写真があるといううわさも流れる。主人公の沢口はその謎を追ってランボー紀行をするうちにエチオピアで失踪してしまう。沢口の妻と友人の木村の2人が沢口の行方を追ってアフリカへ出発し、ラビリンスへと入って行く。
 著者は文芸評論家でランボーの研究者。フランス文学があまり読まれないご時世に業を煮やして、こんな破天荒なおもしろい本を書いたのだろうか。なるほど、こういう書き方なら、たくさん引用されているランボーの詩や手紙も読めてしまう。書簡も含めたランボーのエッセンスが凝縮されている。もともかく、これ1冊でランボーが分かるのだ。いろんな読み方が楽しめて、ランボー紀行かと思って読んでゆくと、ランボー論もあり、紀行かと思うとメタフィクションで、最後のどんでん返しまで、一気に読んでしまった。
ランボー紀行への誘い ★★★★☆
「未知のランボーを発見しよう」に惹かれて読み始めたが、ミステリータッチのフィクションの部分がちょっと私の趣味に合わなかった。でも著者がランボー研究者なので、ふんだんに引用される手紙や詩、「オガディン報告」の全文訳等、足跡を追う部分はやはり面白い。ランボーに興味のある人は誰でも、彼の書いた手紙に詩の欠片を見つけたい、撮った写真に芸術の煌めきを見たいと思い、そっけないビジネスライクの書簡の文面や家族に送った何の変哲もないポートレートを穴の開くほど見つめてしまうのではないだろうか。
私も一番知りたかったのは、「カメラはランボーにとってクリエイティブな表現のための媒体だったのか」だった。
「厳かなる退却」。パリから離れることを嫌ったボードレールと違い、ランボーは頑なまでにフランスへ帰ろうとしなかった。「オガディン報告」を読むとランボーが頭脳明晰でデキる男だったことがよく分かる。彼は仕事に生き甲斐を見いだし、ハラルでの生活を愛し、手腕家の商人として充実した10年間をアフリカで送った。ランボーは自分の生きたいように生きたのだ。

それでも、常に書き物をしていたという証言を読むともしかして、ひょっとして、発見されていない何かがあったりして、という一縷の望みがちらつく。
私も妄想の旅に出てしまいそうだ。
ランボーの謎の写真を追うスリリングな紀行小説 ★★★★★
 ランボーがアフリカのエチオピアまで高価なカメラを取り寄せて撮った写真が8枚きりで、しかもそのうちの3枚がセルフ・ポートレイト。なんでも4枚めのセルフ・ポートレイト写真があるといううわさも流れる。主人公の沢口はその謎を追ってランボー紀行をするうちにエチオピアで失踪してしまう。沢口の妻と友人の木村の2人が沢口の行方を追ってアフリカへ出発し、ラビリンスへと入って行く。
 著者は文芸評論家でランボーの研究者。フランス文学があまり読まれないご時世に業を煮やして、こんな破天荒なおもしろい本を書いたのだろうか。なるほど、こういう書き方なら、たくさん引用されているランボーの詩や手紙も読めてしまう。書簡も含めたランボーのエッセンスが凝縮されている。もともかく、これ1冊でランボーが分かるのだ。いろんな読み方が楽しめて、ランボー紀行かと思って読んでゆくと、ランボー論もあり、紀行かと思うとメタフィクションで、最後のどんでん返しまで、一気に読んでしまった。