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Fast Food Nation: The Dark Side of the All-american Meal

価格: ¥1,565
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Mariner Books
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読む者を夢中にさせ、また不安にもさせるこのファストフードの物語は、戦後アメリカの物語でもある。 ファストフード産業は、一握りの野心家たちが作り上げたものながら、現代社会を均質化する引き金となった。ファストフードは風景のモール化を加速させ、富める者と貧しい者の溝を広げ、肥満という流行り病を煽り、アメリカ文化の帝国主義が世界で勢力を広げるのを後押ししてきた。罪状を挙げていけばきりがないが、エリック・シュローサーは一流のルポと風刺のきいたウィット、それに入念な理由付けを織り交ぜながら、それらを見事にまとめている。

毎日、米国の成人の4分の1がファストフード店を利用し、2000年のファストフード消費は1100億ドルを超えた。シュローサーは、保護貿易論と父権的干渉主義、それに利益主義とが奇妙に混ざり合うフランチャイズ契約を巧みに検証しながら、牛肉に含まれる異物をつぶさに調べていく。さらには、牛肉が大腸菌などの危険な病原菌に感染しやすい状態にあること、1時間に600頭近くの牛が屠殺されていること(このアメリカの食肉処理場の標準値は、ヨーロッパの屠殺場のほぼ6倍にのぼる)を暴き、栄養、環境、文化といった観点から投げかけられる深刻な問題を掘り下げている。調査報告と文化史とをまとめた草分け的な本書『Fast Food Nation』(邦題『ファストフードが世界を食いつくす』)は、アメリカ人の食に対する考え方を大きく変える本だ。

フォックスサーチライト配給の映画『Fast Food Nation』が、2006年11月17日から公開される予定。おもな出演は、イーサン・ホーク、アヴリル・ラヴィーン、パトリシア・アークエット、グレッグ・キニア。