物理のための微分幾何と変分学の本
★★★★☆
一般相対論と(場の)解析力学のための旧式の微分幾何と変分学の本である。現代的な座標freeな表現を意図的に避け、すべて旧来の成分表示のテンソルを使っているため、計算が煩雑な面があるが、近年このタイプの本が少なくなり、逆に貴重である。微分幾何はaffine幾何(2、3章)とRiemann幾何(7章)を区別しているため一見重複した書き方に見える。この本の中軸は変分原理に置かれ、著者たちの思い入れが伝わる物理の本にない数学的な書き方で参考になる。付録には別の現代的な多様体の数学のまとめがある。