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Q & A: Slumdog Millionaire

価格: ¥949
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Black Swan
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映画より落ち着いて楽しめる ★★★★☆
結構ヒットした映画の原作。映画もそれなりに面白かったが、個人的にはこちらの方が全体にほのぼのとした感じで楽しめた。

基本的な設定は映画と同様で、貧しくてまともな教育さえ受けていないインドの青年が、インド版のクイズミリオネアで難問に次々と答えて、1億ルピー(約2億円)を獲得してしまうが、賞金を払いたくないクイズの主催者は警察と結託してその青年がクイズで不正を働いていたことを自白させようと青年を逮捕する。拷問にあう一歩手前で弁護士に救われた青年は、12問のクイズに回答が出来た理由を語り始める。

クイズ1問毎にそのクイズの回答を青年が得るに至った過去のエピソードがあり、計12のエピソードが語られるが、いずれも日本の日常とはかなりかけ離れたインドの貧民の生活が描かれる。貧困・犯罪・暴力など暗いエピソードが多く、恋愛さえノーマルなものではないが、主人公の温かいキャラクターのせいなのか、全体のトーンは明るく、次は一体何が起こるのかとワクワクしながら読んでいるうちに最後まで読み通してしまったという感じだ。

作者はインドの外交員とのことだが、英語は平易で初心者にも読みやすい。
原作が先か、映画が先か ★★★★★
映画を観てから原作を読みました。主人公の生い立ちの設定が映画とはかなり違うので、映画と原作で二度、楽しむことができます。しかし、「楽しい」でかたづけることのできない、実に深くて重い内容。インド社会の底辺で暮らす人々(その人口規模からすれば一大勢力なはずですが)のすさまじい人生がいくつも登場して、とにかく圧倒されます。やるせない涙も出ます。文章の巧みさ、伏線を二重、三重にはりめぐらす見事な構成も手伝って、読者をインドの貧民窟の世界へ一気に引き込み、目を離す余裕を与えてくれませんでした。推理小説としても大変、読み応えがあります。
ムンバイだけで終始した映画と違って、原作ではデリーも舞台になっています。デリー滞在中にこの本を読んだので、臨場感があり過ぎました。周囲を見渡せば、主人公のラム(映画ではジャマール)みたいな少年がうじゃうじゃいるからです。障害者の物乞いから手を出されれば、この子にお金をあげても結局、悪い大人に巻き上げられるのでは、と思ってしまう。
映画ではインドの暗黒街の問題のみに焦点が当てられていましたが、原作では、貧しい孤児(主人公)の目を通して、インドの富裕層の問題、白人社会の問題もあぶり出しています。(イギリス人である映画監督はこのへんは避けてしまったみたいですね。)タージマハルの歴史的背景やインド・パキスタン関係などもかなり詳細に知ることができ、ガイドブックとしても優れものです。
原作が先か、映画が先か、どちらもおススメ。ぜひ、両方体験してください!
映画より原作の方が数倍おもしろいです。 ★★★★★
今年のアカデミー賞を得た映画「スラムドッグ・ミリオネア」の原作を読んでみたいと手にしました。幸い英語は読みやすく、どんどん引き込まれました。次から次へと起こる波乱万丈な少年の経験に、そんなことってあり得ないでしょうと思いつつも、健気に逞しく生き抜くインド少年に、だんだん情が移り一緒に泣いたり笑ったり…、最後には全部辻褄があってしまうところはやっぱり小説だったと、現実に戻らされました。
読み終わったら今度は映画が見てみたくなったのですが、見てがっかりしました。映画はどうしてもコンパクトにせざるを得ないのでしょう。それはそれで楽しめましたが、やっぱり何と言っても原作を読んだほうが、断然おもしろいです。こんな人生を歩んでいる人が現実の世界にはたくさんいることを、知ることは意味があると思います。
物語の持つスピード ★★★★☆
映画→本作の順で鑑賞。両者はストーリー、登場人物も異なっていますが、それぞれが異なる特徴を生かした良作です。
音楽と映像で「客をストーリーに引き込む」映画というメディア、各自の読み進めるスピードに従って「読者が物語に参加する」本というメディア、2つの特性に合った作品だと思います。映画は音楽の良さもあってぐいぐい引き込まれますし、本作は章が進むに従って、ストーリーの全体像が見えてくる、という楽しさがありました。
また、英語の学習者にもおススメです。文章が平易であることに加え、英語を話せることのアドバンテージがストーリーに絡んできます。語学学習のモチベーションも上がるかもしれません。
技巧的な構成と落ち着いた一人称が印象的 ★★★★☆
この小説の優れている点は、なんといっても非常に手の込んだ構成だと思います。最後まで読むと、「あぁ、こういうことだったのかぁ」と、それまでの労力(?)が報われる気がします。英語自体は比較的読みやすいのですが、時々ヒンドゥー語なのでしょうか、英語以外の語彙があったり、また名前がやたら長くて(familiarでなくて)覚えにくい、などの難点はあります。
また、スラム街に生きる少年たちの目を背けたくなるような悲惨な現状なども描かれており、正直「読んでいて楽しい」本ではありません。でも、それを主人公の少年が淡々と語るところが、この小説の「味」でもあるような気がします。
映画の方を見てみたくなりますね。