彼女の生きた時代も今この時代も筋の通った自分らしさを失わないでいるというのは大変なことだと感じます。
自分も愛する人も大切にするとは、当時の社会とは、などなど色々考えることのできる作品です。また、作者シャーロットの考えについても様々な表現を通して知ることが出来ると思います。
継母、義理の兄弟との確執、寄宿学校での悲惨な生活、その当時の女性として就くことのできる家庭教師という仕事を得たソーンフィールドでの生活・・・その中でジェーンはその人生を変えるいろいろな人に出会っていきます。彼女は、自らを解放するために、人生の放浪の旅を続けて行く。
その当時の文化、家長制・階級制の背景をもとに彼女の強い解放への気持ちをこの作品から感じられます。著者のシャルロット=ブロンテの女性への考え、男性への思いが読み取ることのできる傑作といえます。