第4巻 認知文法論1の発刊が待たれる
★★★★★
日本語で書かれた認知文法に関する研究書の中では、山梨正明先生の著書と並ぶ傑作。
読み進めていくうちに言語研究の新たな地平を実感できる好著だ。
しかし、第4巻『認知文法論1』はいったいどうしたのだろう?2003年から順次発刊のはずだが、一向に上梓される気配がない。認知文法の基本的なエッセンスの部分はおそらく第4巻に委ねられているはずだから、このシリーズを待ち望んでいる読者層(学部生・院生)にとっては出版順序がまるで逆である。執筆陣の原稿が遅れているのか、それとも他の理由によるのかは知る由もないが、あまりにも待たせすぎである。これに関しては第5巻の内容とは無関係なので評価は下げないが、一刻も早いシリーズ完結が待たれる。