イギリスらしいブラックな「オチ」
★★★★☆
Bath滞在中に、最初のエピソードの舞台がBathだったこの本をたまたま手に取り、どんな内容かわからぬまま、購入しました。
ぞっとするオチのついた短編の数々は、短い中に、登場人物や舞台が細かく描写され、いろいろな場所へ旅してる気分です。
ブラックなオチは、ぞっとするもの、にんまりするもの色々ですが、最初のどかーんというオチを期待していると、抽象的で、やや肩透かしに感じるオチもあります。
それがマイナス星1つの理由です。
話の流れが、想像の枠を超えてしまうこともあるので、英語は自分が理解しているのが正しいのか?と自信を持てなくなってしまう部分もありますし、わからない部分があると、オチの面白味が半減してしまうこともあると思うので、「短編だから読みやすい」とは思いません。
ただ、オチまでしっかり楽しめるエピソードをいくつか読むことは、英語を楽しむ良い経験になり、自信がつくと思います。
量を読みこなす多読というよりは、じっくり読み返したりしながら楽しみたい本だと思います。
Never bored
★★★★☆
This is an enjoyable novella indeed. Those stories have a variety of different tones, so you won't get tired of reading them. One is written with black humor, and other with a horror, something like that.
I can't understand why I had not realised that Roald Dahl is the author of the famous 'Charlie and the Chocolate Factory', because once I realised it, I could easily find the very similar colour in both the Charlie's story and 'Pig'(in this novella). Those two are almost same. 'Pig' can be a part of the Wonka's factory.
短編集なので通勤時にピッタリ
★★★★☆
Roald Dahlは、"Boy: Tales of Childhood "の次に読んだのですが、その中で、「小説を書くのがどんなに孤独で辛い作業か・・・」と筆者が漏らしている通り、非常に苦心して話の設定、結末を創作した結果がこの短編集に凝縮されているなあと感じさせられました。
全231ページですが、字が小さいので文字数は多いかも。11話の短編で構成されているので、1話あたり20ページ位ですから、丁度通勤電車の中で読みきれる程度ではないでしょうか。Roald Dahlは、UK出身なので、ElevatorがLift(これは話のポイント)だったり、言い回しも含めて典型的なイギリス英語ですが、この程度は、楽しむには大した事ないです。
先ほど、話の設定と結末と書きましたが、それぞれの話がほとんど面白い設定に基づいていて、すべてに作者の専門的とも言える深い知識を感じさせるのです。例えば、死んだ旦那の脳だけが生き返る話では、「本当みたい」と思わせるような医学的な説明があったり、複数のねずみを箱に入れて観察する場面では、「作者が本当にやったんじゃないの?」と思わせる程、記述がリアルだったりします。オモシロイです。また、結末とは、最後に必ず落ちがあるのです。子供の頃よく読んだ星新一を思い出しましたが、それより、面白みのある落ちです。
さて、私は、この11話で何が面白かったかというと、やはり、最後の密猟の話の"The Champion of the World"ですね。あっ、猫の話もオモシロイかな、豚の話も・・・理由は、読んで確かめてください。ヒッヒッヒ。
何も考えずに買ってみた
★★★★☆
英語の院試のために、何か読もっかなぁ、って感じで買いました。
チャーリーとチョコレート工場の人だったんですね、、、知らなかったw
短編ということと、簡単そう、ということで買いました。
内容はファンタジーっぽいものかなあ、って思っていたんですが、実際は不思議な感じの漂う物語でした。
文章から情景がありありと浮かんでくるようで、楽しめました。
文章自体は平易なので、英語がそんなに得意でない人でも読めると思います。
1話が短いので、片手間でも読めるので、買って正解でしたw
名手の傑作短編集
★★★★★
ダールの凄さは、一見ありきたりで、オチがわかりそうでいて、最後には、意外な展開にもっていくヒネリをくわえているところだろうと思います。
彼は、物凄い数の幽霊小説を読んでおり、その成果を、Roald Dahl's Ghost Storiesという本であらわしています。よい本の読み手は、良い書き手でもあるということの証明でもあるような作家です。
たくさんの短編小説を読んでいるからこそ、ヒネリのあるオチでないと納得できないのでしょう。
おそらく、この短編作品集でダールが一番気に入っているのが、Landladyではないかと思います。また、この作品にダールの特長が凝縮されているようにも思います。雰囲気といい、展開といい、まさにダールの作品の典型ではないでしょうか。
DVDで、ロアルド・ダール劇場が発売されていますが、その最初の作品が、確かこのLandladyであったと思います。
この作品も、話が進むにつれて、おそらく、こうなるのだろうなと、おおよその想像がつきますが、結末では、こちらの想像に、もうひとひねりを加えてあります。
これ以外の作品も、もちろん、すべて面白いです。
邦訳も出ていますが、ハードカバーで、「異色作家短編」というシリーズで出ていて、ちょっと疑問。異色作家というよりも正統的な作家だと思います。
英語は、格調高く、英語の教材としても最適でしょう。初心者には、少し難しいかもしれません。でも、面白さで、ついつい先へ先へと読みたくなりますので、心配ご無用ですね。
ダールは、短編集が何点かでており、一部同じ作品がダブっていることもありますが、ここにしかない作品もあり、価格的にも手ごろなので、入手して損はないと思います。