インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

グローバル・ガヴァナンス―政府なき秩序の模索

価格: ¥3,360
カテゴリ: 単行本
ブランド: 東京大学出版会
Amazon.co.jpで確認
グローバル・ガヴァナンスの論文集 ★★★★★
日本においてグローバル・ガヴァナンスを正面から扱った本は少なく、この本はまさに貴重な1冊。著者もそれぞれの問題に関して優れた業績を残してきている人たちなので、とても参考になります。
もっとも、グローバル・ガヴァナンスを論じる際に一番批判されるポイントである、グローバル・ガヴァナンス概念の曖昧さは結局、あまり解消されずじまいで、著者によって使い方が違うようです。
ですが、その点を差し引いても、この本の価値は高いものといえます。国際政治や国際関係を学ぶ上で、目を通しておいて損はないと思います。
日本におけるグロガバ入門・・・ ★★★★☆
 様々な視点からの分析があり、日本においてはグローバル・ガバナンスの研究をする際に欠かせない本とも言える。ただ例えば、機能主義者で『帝国安定論』者の一人でもあるクラズナーはグローバル・ガバナンスを帝国支配の手段だと分析をする。しかし、これは国際政治の覇権論に留まった分析といえる。であるならば、それはそもそもガバナンスなどではなく、「覇権論」ではないだろうか。ちなみに「帝国安定論」は80年代以降、冷戦の崩壊とアメリカが覇権的負担を負うのを拒んだという視点から形骸化している。
 安全保障のグローバル・ガバナンスにおける山本吉宣教授の分析は明確にガバナンスとレジームをわけ、さらに狭義、広義のガバナンスをアクターの参加ごとにわけている。私はこれに疑問があり、この類型に当てはまる実例が存在するのか疑問だ。実際、山本教授も対人地雷レジームといっておきながらも、これをガバナンスの領域で用いているし(彼は対人地雷レジームとガバナンスはアクターの参加において違うと論じているが)、疑問だ。ガバナンスとは類型だったもの、つまりシステムなのか、考える必要性がある。いずれにしてもグローバル・ガバナンスに関する論点はここにある。しかし、残念ながらガバナンスが何か、という問は自ら解決するしかないといえる。