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石油ピークが来た―崩壊を回避する「日本のプランB」 (B&Tブックス)

価格: ¥1,995
カテゴリ: 単行本
ブランド: 日刊工業新聞社
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科学者としての資源エネルギーの考え方 ★★★★★
現在、石油代替エネルギーの議論が盛んだ。京都議定書以来、カーボンニュートラルなエネルギーを代表とする、環境負荷のの低いエネルギーが模索されているのは周知の通りだ。
また、その研究を標榜すれば、錦の御旗、的な側面があるのは否めない。しかし冷静になって考えてみれば、本当に、資源問題を・環境問題を解決する技術になるのかという疑問を抱かせる提案も多々ある。バイオエタノールなどは、その最たるモノだろう。
そういう問題意識のある方は、是非もを通していただきたい一冊だ。科学になじみのない方はエントロピー増大の法則など物理原則にはなじみがない人が多いかもかもしれないが、エネルギ問題を考える上では、まず第一に考えなくてはならい。また、小規模エネルギーの分散利用と工業用途の大規模エネルギの集中利用、エネルギの輸送性、蓄積性、等、も重要な要素である。行為田要素を勘案せずに、一面だけをとらえて、技術評価をするのは、無意味である。
そんな、基本的視点を与えてくれる好著である。
少し期待はずれ、だが本質は突いている ★★★★☆
「石油ピークが来た」というタイトルだったので、各国・各地域における石油の生産及び需要の現状及び予測が詳しく書いてあるかと思ったが、どちらかというと石油ピークよりも文明論(現代消費文明への批判及び「もったいない」「脱石油」をベースとした地域社会・持続的社会への転換の勧め)に主軸が置かれているような気がした。その点では少し期待はずれ。
著者の警告は無論間違ってはいない。石油という麻薬に依存し続ける限り、今の人類の文明には未来はない。昨今の原油価格高騰を背景に脱石油が叫ばれているが、現実問題として進んでいない。そういう意味では、この本は一読に値する。
日本人は忙しすぎるのか、今の文明の脆さにまで頭が回っていない。この本を読んで、少しでも別の視点から物事を見ることができるようになれば良いのではないだろうか。
エネルギーについての独自の視点 ★★★★☆
地球温暖化や地球環境悪化など警告の書は多いが、本書は石油資源の切り口から
これらの問題を考察した本。

石油と言えば価格の高騰が止まらない。石油と言えども商品なので、価格は需要と供給の
関係で決まる訳だが、本書によると、そもそも石油は需要と供給のバランスが崩れかけて
おり、需要に対する石油のピークはすでに終わっている。と断言する。
それでは、代替エネルギーがあるではないか?との意見についても「石油に変わる
商品は無い。代替と見なされる石炭やウランにもすぐにピークが来る。」と論じる。
どのエネルギーが効率的に得られるか?という点でEPR(必要なエネルギーを得るのに
必要なエネルギーの比率)が重要であると説く。

今後のエネルギー事情を知る上で良い本だと思う。
ただ、同じことを何度もくどくど書かれている点と、2007年の参議院選挙結果が、
「アメリカの経済理論をただ受け売りする日本のエコノミストの主張を、国民が
拒絶した。」と断ずるなど、余り根拠が無い主張が見られるのは残念。

また「では、どうする?」という対策として「1970年代のエネルギー消費に戻ろう。」
とあるが、これでは問題意識をもった人でも、困ってしまうのでは?
エネルギー問題の今後は、各人の行動にかかっているはずだからだ。