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iPhoneの本質 Androidの真価

価格: ¥1,995
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 日経BP社
Amazon.co.jpで確認
パソコン革命から15年経過してケータイ革命が進行中 ★★★★☆
セミナーの講演を集めた安直本じゃないかとも思ったが、
結構読み応えがあった。

携帯ビジネスが大きな転換点にあるという空気が実感で
きた。パソコンの世界で、1995年に日本独自で高く
て閉鎖的な98時代から世界標準で安くてオープンな
DOS/V時代に変ったトレンドが、携帯の世界でよう
やく起きつつあるようだ。

今のところ、ガラパゴスケータイも持ちこたえているが、
2010年には消滅していると確信した。
意気込みは伝わってくるが ★★★☆☆
iPhoneやAndroidの上でアプリを作ろうとしている方のための本でしょうか.セミナーの講演を文字にしたものですので,iPhoneやAndroidで何か面白そうなことができそうだという意気込みは非常に伝わってきます.

ただ,意気込みはよいのですが,App Storeで流通が確保されているのがよいとか,ハードの性能が高いのでアプリでいろいろのことができるとか,オープンプラットフォームがよいとか,開発側の視点での話が多く,ユーザはどのようなサービスが受けられるのかというのがよく分かりません.通信事業者の方の話もありますが,これも歯切れがイマイチです.

講演ではおそらくスライドが使用されていたことと思いますが,本書には図がほとんどないのも残念です.
クローズドパラダイムの終焉とオープンパラダイムの台頭 ★★★★☆
前半はiPhone、後半はAndroidに関する内容となっており、iPhoneのアプリ開発者や、KDDIとドコモのAndroid担当者などが自社の取り組みと今後の展望について述べている。

全体的な流れとしては、「携帯電話」がいかに「ケータイ」に進化していくか、が様々な関係者の見解で明らかにされていく。
iモードは、携帯「電話」から、「ケータイ」へと進化する第1の革命と言えたかもしれない。それは、「電話機」から「アプリケーション/ネット」への機能拡大のパラダイムシフトで、EZwebなどが追随した。けれど、iモードのアプリ開発は、キャリア主導の閉鎖的空間の中で、サードパーティの参加はかなり制約が課せられた。ところが、iモード⇒iPhoneへの進化は、このアプリ開発におけるクローズド⇒オープンという図式において画期的なパラダイムシフトだったという。もちろん、そのアプリが任意にダウンロードするユーザーによる選択権が与えられていることも画期的だ。それが、iPhone⇒Androidになると、さらにオープン性が飛躍するという。また、iPhoneは一応機種メーカーだが、Android開発のGoogleはあくまでもプラットフォーム開発にしか興味がない。

日本市場において特に顕著な機種競争・多機能競争はピークを過ぎ、今後はプラットフォーム競争へと傾注することになるという。むしろ、欧米ではすでに以前から多機能開発ではなく、プラットフォーム開発へと資源をシフトしているようだ。その結果としてのiPhoneであり、Androidであり、シンビアンファウンデーションであり、Windows Mobileだという。
残念ながら今のところ日本メーカーやキャリアがこの分野で今現在、そして今後、主導的立場で世界の携帯マーケットを率いていくような空気は見られない。

夏野剛氏がドコモを辞めたのは、機種競争・多機能競争の行き詰まり・終焉がハッキリ見えてきて、またiモードパラダイムが終焉し、プラットフォーム・パラダイムが台頭し始める胎動を始めた頃だったと思うのは偶然だろうか。。
専門家のディテールを聞き、次のパラダイムシフトを実感する ★★★★☆
ITやソフトウエア、通信、モバイルに長年関わってきた
専門家たちによる、オープンモバイルプラットホーム、
アップルiPhione、グーグルAndroidを巡るさまざまま革新を
読み解くセッション集です。

前半はiPhoneを開発プラットホームとした各セッション。
後半は、主にGoogle Androidをプラットホームにした今後の
イノベーションを開発という点で展望します。

各セッションでの内容は、決して一般向けではなく、業界人向け
でも、かなり専門特化した内容です。しかし、大所高所から、
家電や携帯業界の激変で語られる啓蒙内容と違って、本書には
ネット、キャリア、デバイス、携帯、ソフトウエア、コンピュータ、
携帯OS、開発コミュニティなどなど、この次世代の革命的な基盤と
ビジネスモデルを巡るディテールを、これでもか、と積み重ねること
によって、かつ、業界の知恵を結集するコミュニティから垣間見る
ことで、リアリティあるイノベーションを知ることができます。

結論から言えば、携帯は、サーバ、PCの次の世代のIT基盤に
なり、クラウド、コネクト、コンシューマ(クライアント)をつなぎ、
新たなオープン革命を切り開く、とんでもない潜在性を秘めている
という感動すら覚えます。まさに、「デジタル・デバイド」を解消し、
あらゆる「障壁」を超えて、万人がシームレスにデジタル世界につながる
ことができる世界はくるかもしれない、という期待感を十分に持たせて
くれます。

残念なのは、著作権の都合なのか、当日使われたであろう、プレゼン資料の
図版がほとんど掲載されておらず、文章だけの解説であり、込み入った話
は、理解がしづらいのが難点。

とはいえ、APIや互換性というロウアーレベルな話から、丸山先生の講演
のように、基盤のシフト(トレンド)を概観するという話まで多彩で
本書は、直近のITトレンドを視る上で、欠かせない本になっています。
「通信(情報)が世界を平和にする」という発想は,とても斬新だったが,同時にとても共感した。 ★★★★★
 iPhoneを購入するかどうか,迷っているために参考になるかと思い購入した。本書は,2008年9月25日と26日の両日開催したセミナー「オープンモバイル・コネクションズ2008」のうち12個のセッションを収録したものである。著名な方の講演も多く収録されており,読み応えは十分だった。本のタイトル通り,今後のiPhoneがどのように進化するのか。開発者の方達が,Androidにどのような期待を抱いているのかなどが素人にも理解できる。
 また,構成としては読み進めていくうちに内容が具体的なものから抽象的なものになっていると感じた。個人的には,後半の第11章「位置情報活用最前線」と第12章「Androidとクラウド」に深く感銘を受けた。第11章については,位置情報の新しい活用方法や可能性が示唆されており,非常に興味深かった。また,第12章は,別格である。話の内容がとても具体的で,かつ大きな視点で語られて大いに考えさせられた。「通信(情報)が世界を平和にする」という発想は,とても斬新だったが,同時にとても共感した。講演者の丸山不二夫氏にとても敬服した。