「コウノトリ」「スペインの椅子」「ユダのゆりかご」「ラック」「長靴」「猫の足」「苦悩の梨」と、名前を聞いただけでは想像もつかない器具だが、無論恐ろしい。まえがき通り、器具の使い方やそれを受けた人間の体がどうなるのか詳細に書かれてある。
例えば「ラック」は両手両足を引き伸ばしていく装置で、まず手足の靭帯が切れ、次に筋肉が引きちぎられ、全ての関節が外れる。こうなると驚くぐらい手足が伸びるという。胴体も内臓が透けて見えるほど伸ばすことができるともいう。要約してあるが、こんな感じである。
拷問というものが人間の歴史のなかにあったということを、しっかり認識しておくべきであろう。