20世紀の音楽を代表するビッグ・アーティスト、「ザ・ビートルズ」が正式解散して30年、世界13か国で同時発売となったビートルズ初のオフィシャル・ヒストリー・ブック。
本書は、ビートルズのメンバーの出会いから、世界的な人気を得て最後のアルバム「アビイ・ロード」を発表して解散するまでをメンバーが自ら語り下ろしたもので、総ページ数は368ページ、重さは3キロを超える。写真は未発表のプライベート写真やイラスト、彼らの直筆のノートなど1000点以上が収録されている。
まずビートルズ4人の子供のころの話、そして1960~1962年という無名時代から、1年ごとに時代を追うようなかたちで構成されている。さらに彼らの休日、結婚、曲名やアルバム、当時のできごとなどが約60のキーワードに分けてつづられている。故ジョン・レノンのコメントについては、過去のテレビやラジオなどのインタビューをヨーコ・オノ・レノンらの許諾のもとに編集。ポール、リンゴ、ジョージについては書籍編集のスタッフによる独占取材で、キーワードの一つ一つについて、彼らがその時どう感じていたのか、本当はどうだったか、それぞれの言葉で語られている。
興味深いのは、録音時の裏話、ドラッグ、ヨーコ・オノとジョンのこと、1970年の解散についての心境など。これまであまり語られることのなかった事柄も数多く語られている。また、ところどころにプロデューサーだったジョージ・マーティン、元アップル社の社長ニール・アスピノールらの証言などを交えることで、同じ事象についてさまざまな考え方があったことを明らかにしている。
ここに紹介されているのはすべて彼らの言葉だけである。ビートルズを語る書籍は世界中で数えきれないほど出版されているが、メンバーの4人が一堂に会して(!)語っているという点で、まさにファン待望の本。彼らの声が中心となっているため、逆に彼らの活動や作品に関する情報が掲載されていない。ビートルズの魅力を知りはじめたばかりの読者には、彼らの記録と軌跡を追った書籍との併用をオススメしたい。(なむら菜依子)
ファン必読
★★★★★
ともかく濃密なビートルズオフィシャル本。ビートルズに関する本はたくさんでているがメンバー全員と関係者自身が語っているので段違いによい。ものの語り方からもメンバーの性格の違いなどが見えておもしろい。ジョン・レノンが存命中にこの企画ができればよかったと思うが。
ファンでなければ正直読破は辛い。だがファンならば時間を忘れて読めるのではないかと思う。
ちなみにこの本に興味があるならば、DVDの方もおすすめだ。こちらもかなり濃度が濃い。
初回盤
★★★★☆
の印がある事だけに満足。
内容はビートルズマニアには当たり前?のことで・・・
でも買ってしまったんだな
ビートルズファンなら必携でしょう
★★★★★
ファンなら必携だと思います。ちょっと高いけど。何より、豊富な未発表写真、初期から後期に渡っての、詳細な本人たちの証言もあり、まず文句はないところ。特に後期の、各人の個性が主張されはじめてからのサウンド変化がいかにして起こったか、というのがよく分かる点を、僕は買います。また、僕のいちばん好きなアルバムは「アビー ロード」ですが、その頃のコメントが多く載ってて、好きです。とくにリンゴのドラムが好きなので、「アビー ロード」でのリンゴの役割、貢献がよく分かって嬉しい。もちろん、誰のファンでも気に入る内容だと、保証します。
一番近い真実
★★★★★
本人たちが言っているんだから間違いない。ええ、そんなあ。いやでももしかしたら、と思いたくなるときもある。でもビートルズはビートルズだった。解散も必然的。大人になる過程の出来事。だったのでしょうか。それにしてもすごい。