以前から、ずっとこっそり覗いていた燻製ブログがついに書籍化という事で即ポチしました。

内容的には非常に美味しそうな写真と文字数控えめなコメントが良い味を表現していて
非常に読み易くなっているので、お勧めです。

まったくの初心者よりは、ある程度自分で料理や燻製をしている脱ビギナーランクの方に
お勧めできる本だと、個人的には考えています。

じっくり読んでいると、自分の燻製を更にランクアップさせるヒントが行間に見えてくるような本なので、
この本を肴に一杯いけてしまいそうです（笑）

燻製というとアウトドアのイメージが強いが、“酒肴”をコンセプトにしたこの本は、まさに家飲み派のための燻製本。肉や魚を使った本格燻製ばかりでなく、身近な食材（ちくわやかまぼこ、たくあんも！）を使って中華鍋でつくる簡単スピード燻製なども多数紹介されているので、燻製初心者にはうれしい一冊だ。

一見、普通の料理本のようだが、著者は酒造メーカーの会社員らしく、各メニューにぴったりの酒や飲み方を提案したり、体験に基づいた失敗談やアドバイスなどが書かれていたりと、説得力と臨場感のあるコメントが読み物としても面白い。著者の燻製と酒への熱い思いが伝わってきて親しみやすく、人気ブログの書籍化というのもうなずける。

「世の中にこれほどの探求心でスモーク道を極めようとしている方がいるなんて！」という驚きとともに、いつも参考にさせていただいていたブログ「燻製記」が、ついに本になると知って、すぐに買い求めました。

食材と燻煙材のベストな相性を見つけるために何度も繰り返し作られている様子、思いがけない食材を燻してお酒のお供になさっている魅惑的な写真、燻製料理を出す店のレポ……。

「ここもスモークフードを出す店で、庭にスモーカーもありますよ」とコメントを書くと、速攻でその店に行って試される熱意と、飽くなき冒険心……。

そうしたブログの密度の濃さがそのまま本になっています。

「燻製入門１」〜「燻製入門５」の詳細なレクチャーは、燻製にチャレンジするのにとても理解しやすい内容です。
レシピは、それぞれに「難易度」「下ごしらえ」「燻製方法」「燻製時間」「燻煙材」のアイコンがついていてわかりやすく、また「燻製道士のひとこと」で、合わせると美味しいお酒の紹介や、作り方のポイントが書かれてるのも嬉しい。

何より、燻製をこよなく愛する著者のコダワリが随所に見られ、読み物としてもとても楽しめます。

本書の冒頭で、燻製道士さんが「君の燻製に乾杯」と書かれていますが、自称スモーキストのはしくれとしては「君の燻製に完敗」です!!

これから燻製にチャレンジしようという初心者はもちろんのこと、意外な食材の燻製や、それを使った料理が紹介されているため、中級、上級の方も楽しめる内容だと思います。