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この命、何をあくせく (講談社文庫)

価格: ¥560
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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気軽に読め、所々に深みのある36編のエッセイ ★★★★☆
1999年〜2002年までのエッセイ36編で、表題の通り、あくせくせずに、ゆったり楽しめる内容です。奥様を亡くされた哀切が全編にうっすら漂いますが、「ガイドライン法、盗聴法、国旗国家の法制化、一億総背番号化と、国民の自由を奪うおそれのある立法が立て続けに進められており、悲惨な戦争に何を学んだのかと、悲しくなる」と気骨の城山さんも所々に健在です。

また、島崎藤村、横光利一、太宰治、大江健三郎、遠藤周作、トルーマン・カポーティ等々の著名な作家やその著作のエピソードも数多く含まれており、城山さんのファン、読書好きな方には楽しんで頂けると思います。

個人的にはこの作家とは縁がないと読後直感した遠藤周作氏の「泥の河」に対して、「作家の思い入れが深く、私なりに色々考えさせられたが」と評価を有耶無耶にする一方、トルーマン・カポーティの「ティファニーで朝食を」と「冷血」を最高点と評された点で、城山さんと感覚が同じだったこと嬉しく感じました。ビジネスマンとしての気骨を少なからず学んだ城山さんのご冥福をお祈りいたします。