核の脅威は続いている
★★★★★
中国の核実験は公式発表がなく、情報を集めるのにかなり苦労したことが伺えます。
そのためか、本書に載っているデータは、過去の核実験をもとにした推計データが多く、
裏づけがとれていないデータがあるので鵜呑みするには注意が必要。
ですので、中国で核実験があったという事実を周知してもらうための本だと思います。
正確なデータを得るには、中国政府が核実験の事実を正式に認め、公表しないと難しいと思います。
1998年に、中国の核実験に関するイギリスの報道番組「死のシルクロード」が世界83ヶ国で放送され、
フリーの映像ジャーナリストに与えられる世界でもっとも名誉ある賞「ローリーペック賞」を受賞。
ただしこの番組は日中報道協定のためか日本では放送されていません。(動画サイトで見れます)
実験場となったウイグル地区の人はもとより、
実験があった期間にシルクロードに観光に行った世界中の人(もちろん日本人も)が
被爆している可能性もあるという事です。
隣国である日本より外国の方が認知度が高く、問題意識も高いと言うのも恐ろしい話で、
もっと世界情勢について勉強していかなければならないと思いました。