門
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明治期の文学者、夏目漱石の長編小説。初出は「東京朝日新聞」「大阪朝日新聞」[1910(明治43)年]。「三四郎」「それから」の前作とあわせて前期三部作とされる。野中宗助は親友安井の妻だったお米を奪った。二人の結婚生活は崖下の家でひっそりと続いている。安井が訪ねてくることを知った宗助は苦しみ、修業のために参禅に出かけるが門は開けてもらえず救済は得られない。「門」を書き終えた後の夏、漱石は悪化した胃病の療養のために出かけた修善寺温泉で大吐血をし、死を体験した。修善寺の大患と呼ばれる。