色褪せない完成度に脱帽
★★★★★
1989年6月10日、「NHK特集」から現在の「NHKスペシャル」へとタイトル変更するにあたり、
その目玉番組として放送された大型シリーズが「驚異の小宇宙 人体」である。
第1集 生命誕生
第2集 しなやかなポンプ
第3集 消化吸収の妙
第4集 壮大な化学工場
第5集 なめらかな連携プレー
第6集 生命を守る・ミクロの戦士たち
同番組は、一瞬にして中学生だった私を虜にした。
久石譲の神秘的な楽曲に合わせ、生命誕生の瞬間の心音がビートし、CGで模した細胞らが舞い踊る。タモリらによる洒落た味わいのある進行、究極の倍率まで高めはじめて見ることのできる細胞の動き、あたかも体内を探索していると感じさせる特撮。まさに驚異の連続。CGだけに偏ることもなく、実写とCGのバランスが絶妙。
各集が50分(一部55分)ずつの構成。それぞれの回の内容の完成度については、制作年が1989年である事を考慮すると、あまりにも斬新であったことが伺える。当時ではあまり認知されていなかった「ピロリ菌」なども、既に紹介している。放送後、数十年経過し、さらに医療や技術の発達した現代においても、同番組は色褪せない感動を与えてくれる。
一貫して暗転した雰囲気を醸し出しており、それはまるで宇宙を彷彿とさせる。時には、眠ることのない化学工場や、夜のハイウェイが織りなす光など、ミステリアスな実写が挿入されることが多く、ともすればマニアック的な要素を含んでいるが、それがいい。
時は経てども、基本的な理論は変わらず後生に受け継ぐことのできる番組があることは素晴らしい。個人で楽しむことはもちろん、教材としても十分に活用できる。放送当時は誰もがVHSに録画していた人気シリーズ。ぜひ、あなたも手に入れて欲しい。きっと、「自分がこの世に生まれてきた奇蹟」を実感できるはず。
面白かった
★★★★☆
何度みても面白いです。すでに見ている人も永久保存版として持っていても損はありません。
先人が観ろと勧める理由
★★★★★
温故知新にしろ、十年以上も前のTV作品...
でもなぜ、ゲーム・ネット世代の先人が、今尚この作品を勧めるのか?
そしてなぜ、DVD-BOX化されるのか?
話は逸れて、意外と知られていないこの作品のトリビア
『作中に出てくるCGの全ての大きさや速度対比は、
各界の有識者による監修を基に、綿密に再現されている』
なぜNHKは今も尚、CGに異常に凝り過ぎる面があるのか?
なぜここまでして、それらの再現性にこだわるのか?
それは単に、NHKの『NHK特集』から『NHKスペシャル』の
変革による批判への一つの返答のみならず、
ジャーナリズムとエンターテイメントの融合を目指した表現
下の カスタマーさん が言われた
『科学番組であるのに実はドキュメンタリー進行』
である今の『NHKスペシャル』の容を創り出した金字塔であり、原点であるからです。
そして、十有余年を過ぎた今でも 改めて観て
人体のすばらしさと畏敬を、少しも色あせる事無く、伝えてくれる作品だからです。
ps. 1本1本 興味がある所を見るのも良いですが、当然 本放送と同じく 1→6 を通して観て、
初めて伝わる物がありますよ。。
医療系の学生さんにも役立ちます!
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小学生のころ見た時は、ただびっくりしたり、目新しいCGにときめいていましたが、大学生となったいま見直してもとても新鮮です。私は看護学生なのですが、講義の教材として出てきたりもするほど良くできていて、CGの使い方や、合間に入るスタジオでのやり取りも効果的でよく頭に残ります。司会がタモリってのもとっつきやすくていいですね。永久保存する価値ありです!
人体の驚異をCGで解説!!
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平成元年にNHKで放送された番組のDVD版で,人体のまさに驚異とも言うべきしくみを詳細に解説している。6話構成の内第1話は生命の誕生。排卵の瞬間,受精の瞬間,受精卵の卵割,人間への発生過程……。実写版の映像は,どのようにして撮影されたかを考えると「夜も眠れなくなっちゃう。」感動を与えてくれる。また,その映像の美しさは,圧巻である。放送されてからすでに十数年の歳月が過ぎているが,事実はいつになっても古さを感じさせない。最終話は免疫のしくみで,人体に進入してくる細菌等の外敵に立ち向かうミクロの戦士たちの姿が,CGで描かれている。好中球,マクロファージ,B細胞,T細胞,様々なミクロの戦士が自分の体の中で日夜がんばってくれていることを克明に描いている。そして老化と共に自分自身を攻撃し始めるT細胞。人体がまさに驚異の連続であることを教えてくれるDVDである。