専門への橋渡しに最適
★★★★★
この本が書かれた趣旨も「入門から専門へ」というものだったようですが、看板に偽りなしという感じです。
記憶研究のごく最近(出版2000年の数年前までの研究内容まで)の知見をまとめてあり、いわゆる「入門書」には書かれておらず、最近になって登場してきた記憶概念や研究分野についての所見が多く、大変参考になります。
また、目次をご覧いただくとお分かりになると思いますが、とにかくカバーしている範囲が広いので、記憶研究といってもこれだけの分野があるんだ、ということもわかり、驚きでした。ただ、紙面の都合上、いくつかの箇所についてはもう少し説明があったほうがわかりやすかったり、図面を入れてくれるとわかりやすかったのにな、と思う箇所がありました。
それでも、いろいろ入門書を読んでみたけれど、同じようなことばかりで変化が欲しいな、と感じてらっしゃる方にはお勧めできると思います。