「少年アリス」の息が詰まるような重さ、静けさ、張り詰めた空気感。
「夕凪ループ」のＪＰＯＰ然とした、ありがちな楽曲群。メロディもアレンジも薄っぺらく感じてしまう。
正直、どちらも好きになれなかった。「ＤＩＶＥ」と「ＬＵＣＹ」が（個人的な思い入れもあるけど…）傑作すぎて、
２枚とも「何か物足りない」思いを感じてしまっていた。

しかしこのアルバムは、違っている。

楽曲が本当にエモーショナルに鳴っている。特に「最後の果実」から「カザミドリ」の流れは圧巻。
彼女自身の決意、意志の強さが鳴っている。なぜか。

「そこが還る場所」と歌えるからこその強さではないだろうか。自分の居場所、立つべき場所を見つけたからこそ
どこへでも行ける、どこにだって飛べるという意志である。

だからこそ、重厚な曲でさえも軽やかさがある。
窓を開け放した時のような風が吹き抜ける感覚。カザミドリがたなびくような、優しい風がアルバムを通して吹き渡っている。

他の方が書いておられたが、「少年アリス」が旅を通して大人になった姿がこのアルバムではないか。
「還る場所」を見つけた少年の、旅の記憶。そして新たな旅の目的地。
ここからまた、新しい坂本真綾が始まっていくように感じる。

まず今まで聴いた声優さんのアルバムの中で1番素晴らしいです。

それに真綾さんの作品はもはや「声優が出している曲」というレベルではありません。
音楽的に素晴らしいです。

このアルバムの核となっているバラード曲「カザミドリ」は名曲です。
曲も良いし真綾さんの歌詞も素晴らしい。
僕は普段歌詞で感動するタイプでは無いですが、カザミドリの歌詞はグッと来ました。

このアルバムは本当に心から聴いてほしいと思える作品です。
間違いなく傑作です。

菅野さんの手を離れた真綾さんのCD。買うまでにかなり迷いました。前作は同じ理由で結局見送り…今回は菅野曲2曲の為に勇気をだして買いました。
結果、意外と良かった。
ただアレンジが、もうちょっと真綾さんの声質をイカしてたらもっと良かったかな。
いままで、余りにも菅野色が強かったけど、これからはどんな曲も真綾色に染めていければ、きっと凄い『アーティスト』になると思います。

エスカフローネからのファンですが、なかなか管野さん以外ではグッとくる、
エンドレスリピートする作品がなく自分的には寂しい限りです。

この中では『Remedy』が私好みの少し涙腺を刺激される曲でしたが、他の曲
は一回聞いただけでは残念ながら特に印象的なものはなかったです。
(只、彼女の曲は少年アリスの『03』のように何回か聞く事により味が出て
くる事があるので何ともいえませんが…)

願わくは、『走る』『私は丘の上から花瓶を投げる』『紅茶』のようなアニメ
のタイアップなしに誰もが名曲と思わせる作品を織り交ぜてくれるといいんだけど。

今作は複数の作曲家を迎えてのアルバムで楽しみにしていました。
聞いてみて、肝心の歌そのものが下手になった印象を受けました。
「少年アリス」あたりのアルバムと比べると声がかなり弱いですね。
音楽も高めの音が多く、真綾さんの声とかぶって余計に聞こえないんですが・・。
私は舞台レ・ミゼラブルで真綾さんの歌を聞きましたが、そちらのほうが上手いぐらい＞＜
なぜあの上手さをCDで出せないのかな。
こういう時もあるさ、と思って次回作に期待です。