インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

日本で「一番いい」学校―地域連携のイノベーション

価格: ¥1,995
カテゴリ: 単行本
ブランド: 岩波書店
Amazon.co.jpで確認
伊座利、感激しました!! ★★★★★
少子化・過疎化の日本において、学校の統廃合が常識となっていますが、この本の中に紹介されている伊座利は、本来学校とその地域はこうあるべきだと言われているような気がしました。
このような学校が、日本中に増えていくと、日本の未来も明るくなるではないでしょうか。
コミュニティスクールの先導者として ★★★★☆
日本でどうすればいい学校作りができるのかについての事例と理論を示すのがこの本の目的である。中でもコアになっているのが、コミュニティスクールである。

内からの改革はもちろん、学校選択制・学校評価など外からの改革方策も同時に活用すべきツールとしている。著者の提案は、従来の官僚制的問題解決への依存を改め、市場とコミュニティによる問題解決を進めようとしている。

疑問もないわけではない。社会資本に恵まれない地域がいい学校を生み出せるのか。いい学校が実現できたとしても、それを継続させる手段はあるのか。

金子氏は、慶應幼稚舎出身の生粋の「慶應っ子」であり、自身は大学教授の後に3年半の間幼稚舎舎長(小学校校長)を経験している。噂や推測ではあるが、慶應同窓生による子弟の幼稚舎への入学推薦・口利きを一切謝絶した人物であるという。

それゆえに、彼の書く教育論は、眉に唾をして読みたくなる感覚はあるが、とかく理想に傾き寝言かと思える教育論が多い中で、利害と現実を共有する地域社会が学校運営に影響力を持つシステムを導入すべきという論は現実を見据えていると思われ好感が持てる。

ただし、日本で「一番いい」学校、という書名は、著者の意図と違っている。編集者の商売根性が目について、いただけない気がした。

そして公教育はよみがえる ★★★★★
東京で「できたら子どもは公立中学にやりたくない」という意識が「社会的常識」となったのは一体いつ頃からだったろうか。それはとても悲しむべきことであるが、そう思われても仕方がない「教育の質の劣化」が起こっていたことも紛れもない事実なのだ。

だが、そのままで良いはずはない。
もともと、日本の初等中等教育はその質の高さで世界に冠たるものがあったのだ。
小学校・中学校教育を支える分厚いソーシャル・キャピタルがかつて確かに存在したし、今も日本の社会の中に残っている。本書は、「地域との連携」により眠っていたソーシャル・キャピタルを発掘し動員することで「いい学校づくり」が可能であると説き、現実の成功例を詳細に紹介し、地方でも都会でも「公教育の再生」が可能であることを立証している。きわめて説得的である。

個人的には、京都市教育委員会の取り組みがもっとも印象的であった。
大分県教委の採用汚職に見られるように、教育委員会と言えばもっとも保守的で旧弊な組織であるのが普通であるのに、京都では二代続けて教育長から市長が出ている。「イノベーティブな教育委員会」という、まるで形容矛盾のような教育委員会が京都には存在するのだ。そして本書で紹介されている京都市教委の取り組みには非常に示唆に富む。現状でも、その気になれば(とても大変ではあるけれど)これだけのことかできるのである。

日本の公教育は、これからよみがえる。そういう確信をもたらしてくれる良書である。