Shine on
価格: ¥827
オーストラリア出身のレトロ・ロッカーのジェット。この2枚目のフル・アルバムには"こいつらはいかした曲がかける!"とスリーヴに書いてあるが、彼らがより多くのそして質のいいレコード・コレクションを所有していることは言うまでもなく、ガレージ・ロックのライバルたちの大半を凌ぐバンドだと示している。『Shine On』には俺様的な部分があるが、ハンブル・パイ風の知的なブギー・ロック、同郷のAC/DCのように天井を突き破る能力、そしてローリング・ストーンズを彷彿とさせアメリカ人が我がものとしている俺様ロックを示している。ジェットはそこをむしろ気取らずにやっている。自分たちのやっていることが革新的に"新しい"という思いこみはこれっぽっちも見せていない。そもそも、曲名そのものにどこかで聞いたような響きがある。「Bring It on Back」、「Shine On」、「Rip It Up」、「Stand Up」。どれも聞き覚えがないだろうか? あるはずだ。肝心な点はロックバンドがプラトン的なロックンロールの理想を持ち込むと、実際にすべてがうまく機能することがある点だ。ジェットはこれをやってのけて、彼らがあたかもオリジナルであるようなサウンドを聞かせ、彼らが拝借した人々と同じようにエキサイティングなものとなっている。--Mike McGonigal