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上村松園

価格: ¥7,350
カテゴリ: 大型本
ブランド: 光村推古書院
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ハンディなサイズでありながら、丁寧な編集 ★★★★☆
見開きで絵と解説が書かれており、ハンディですが使いやすい体裁です。部分的に拡大もしてあり、見る人の気持ちを察しているかのようです。
上村松園が書いた冒頭の「絵三昧‐『青眉抄』より」の文章の格調の高さと絵を描くことへの矜持。素晴らしい名文でした。絵画の解説もまた分かりやすい文章で鑑賞の助けになりました。

上村松園は、明治の美人画を代表する画家です。格調の高い女性美を確立した人でもあります。美人画の第1人者を選ぶ場合、かなり高い確率で選ばれる画家だと思っています。

所収されている作品では、松伯美術館所蔵の「花がたみ」に惹かれます。狂気を昇華したような微笑の不思議さが見る者を魅了します。
中国の歴史に題材をとった「楊貴妃」のふっくらした女性美もまた格別です。堂々とした絵ですので、圧倒される思いです。
東京国立博物所蔵の「焔」の迫力もまた松園の力量を物語っています。確かに凄艶という表現がぴったりです。
若き日に描いた「人生の花」や、切手にもなった「序の舞」、「月影」、「夕暮」、「晩秋」など名画はいつ見ても美しいですね。「待月」のたおやかな後ろ姿、「娘深雪」の愛らしさは見飽きることがありません。

松園の描くモデルの美人の表情は似通っているようで、それぞれ微妙に違う表情をもっています。受ける印象も違ってきており、どれもが素晴らしい水準を維持しているのが分かります。
松園は「美人」のイメージをしっかりと持って、目の前にあるモデルの表情を写し取るのではなく、心の中にある心象風景的なイメージを大切にしたのでしょう。昭和23年に女性で初めて文化勲章を受章するなど、その功績は図り知れません。
とても良いシリーズ ★★★★★
この日経ポケットギャラリーでは、たくさんの
巨匠画家を取り上げています。

「美しい装丁」、対になっている「見開き写真と解説」の見易さ、
「巻末の年表」など、細かい気配りが利いています。

また「上村松園」は、数ある美人画家の中でも
特に線の美しさで抜きん出ており、この線を引ける人間は
もう出ないと言われる程です。

私が購入してから7~8年経過しますが、今でも時々は
繰り返し愛読しています。

日経ポケットシリーズの入門編として、まずはこの一冊を
読まれてみては、いかがでしょうか?