2001年にNHKの「ドラマDモード」の1作品として放映されたものの全10話を5枚のディスクに収録したボックスセット。今まで自分自身で自分の道や居場所を築いてこなかったことに気づいた音大生・歩(窪塚洋介)と、日本でデビューすることになった韓国の人気歌手・玲花(ユン・ソンハ)が、その出会いと交流の中で、恋におち、自分の居場所・生き方について思いをめぐらせ改めていく物語。
2人のラブストーリーを軸としながら、日本人であること、韓国人であること、そのどちらでもあることといったことが、人生に立ちはだかる大きな壁として、切実な問題として描かれる。ともすればストレートすぎるメッセージ性をもつドラマだが、それが観る人に実に心地よい印象を与える作品となっている。(田中 元)