感情と認知は切り離せない
★★★★☆
よく感情と知性は対立して語られ、感情は動物の、知性は人間の属性として考えられている。しかし、実際には人間ほど感情豊かな存在はなく、他の動物は恐らく人間ほど豊かな感情はないだろうと考えられている。人間の知性を考える上でも感情は切り離せない問題だ。こうした中で認知心理学のアプローチを用いた感情の研究には大きな意味がある。本書は内容も容易なので、大学生の教養としては最適だろう。また、心理学の中でも臨床心理のみを勉強して来られた方には、こうしたアプローチもあるのだと知って頂けると思う。