ハードロックやヘヴィメタル等、所謂「うるさい音楽」の苦手な私が聞く事のできる数少ないメタルバンド、陰陽座のベスト盤です。
私がこのバンドを好む理由は、
1. あくまでヴォーカルと歌詞世界を聞かせるバンドであるところ
2. ヨコモジ・カタカナ語を極力排している独特の歌詞世界
といったところでしょうか。
エレキギター等の音が余り好きではない私ですが、陰陽座は何故か不思議なほど平気なので気に入っています。

YouTube等で楽曲の内容などが見聞き(確認)できる昨今、「入門編にこの一枚」という言葉にどれほど訴求力があるのか判りませんが、最初に手にする陰陽座としては、やはりこの一枚と言って差し支えないと思います（二枚組ですが）。ここには陰陽座のエッセンスとでも呼べるものが詰まっています。独特の世界観を理解するのにうってつけでしょう。
曲調や歌唱の確かさは保証します。和のテイストを前面に押し出したコンセプトといい、古語とメタルの融合といい、この音世界は陰陽座でしか聞けない・味わえないものです。
カタカナ語を極力排している拘りも個人的に高く評価したいところです。村下孝蔵さんも好きなもので。

とはいえ、とかく芸術分野というものは好みが分かれるところではあります。
ここはやはりYouTube等でご試聴なさるべきかと。その上で、もし一曲でも気に入ったなら、あなたには陰陽座への耐性？があると言うことなのでしょう。
ひょっとしたら新しい世界が広がるかもしれません。「好きなジャンルじゃないから」「知らないバンドはちょっと」とお考えの皆さん、騙されたと思って是非一度触れてみてください。

…ヨコモジ・カタカナ語をたくさん使ってしまった(笑)

私も皆さんのレビューのように最近陰陽座を好きになりましてこのベストアルバムも購入して聴いてみて女性ボーカルの黒猫さんと男性ベースボーカルで司令塔な瞬火さんの歌唱力の表現力の幅広い事と楽器隊の狩姦さんと招鬼さんと斗羅(河塚篤史氏)さんの演奏力の高さにも脱帽してしまいましたから〜。それにテレビとかで出て来る下手な曲名や歌詞に英語と日本語がごちゃ混ぜな歌手が多い中日本語の古風な曲名や歌詞にも魅力的になりましたし読めない漢字も読めるようになりましたから陰陽座万歳ですね〜。漢字の勉強にもなるので今の若者に聴いて頂きたいですから〜。

初、陰陽座です。
ここのレビューと、わずかな試聴だけで購入に踏み切りました。店頭でこのCDを見つけても、裏ジャケの写真を見て(メンバーはどう見てもV系)購入を迷いました。V系苦手なんで。
しかし数秒の試聴で、これはポップなメタルだと感じました。リフを聴いただけでは日本人とはわかりません。なにより難しいことは一切なし。キャッチーなメロディと、透き通り力強い女性ヴォーカル。本編前1分聴いただけでテンションが上がるアニメソングに近い。しかしギターソロがしっかりとある。あと歌詞世界がすごい。なんて読むんだ?といった漢字が次々と。英語に慣れていたので新鮮でした。下手に英語で歌うバンドが多い中、日本文化を守り続けている陰陽座は素晴らしい。
結論、メタルはメタルでも、ポップなメタルです。日本の良質なメタルバンドです。ツインギターだし。
邦楽メロディックスピードメタルで、これを越える者がいるなら聴いてみたい。オススメ!!!

非常に伸びのあるVoとしっかりしたBa、上手いというよりも魅せてくれるGtソロなど非常に高いレベルで纏まった優良バンドです。日本では何だかんだで歌謡曲が主体で、メタルが市民権を得るのは難しい現状です。折角良いバンドが出てきても一般層まで伝わらないのは残念としか言い様がありません。

日本語はロックやメタルなどスピードのある楽曲には乗せにくい言語だと言われていますが、彼らの楽曲はほぼ日本語で統一されています。彼らは妖怪バンドとして平安期頃の時代を歌詞のテーマとして捉えているからか、古風な言い回しも多く聴いてるだけで楽しいです。

決してシャウトを多用したり演出に凝った楽曲に頼らない、正統派のバンドです。
ですのでJ-POPしか聴いたこと無いが、興味があるけど大丈夫かな…という方にも安心してお勧めできます！

　まず、先に言っておくと、このベスト盤はとても素晴らしい。
　
　陰陽座はよく、正統派好きには軽蔑される（私自身、パワメタは好きだし、デス／グラインドなども好きだ。）。その理由として、耽美な見た目、黒猫さんの歌い方などが挙げられている。
　しかし、ヴィジュアル系とは違い、ドラム、ギター、ベース、これらのバックサウンドが前面に出ているし、その練り方もすごい。　
　ツインリードの招鬼さん、狩姦さんはスラッシュリフから泣きのソロまで何でもできる。ベースの瞬火さんは全盛期のスティーブ・ハリス並みに音量がでかく、ときにはベースソロも弾く。ドラムの斗羅さんはツーバスはほとんど使わないものの、力強いビート、そして和太鼓で曲の根底を支える。
　
　黒猫さんのヴォーカルも演歌のようだと言われるが、演歌の歌唱法とは違うし、唯一無二の存在だ。
　また、瞬火さんの声がダメという人も多い。確かに初期は癖が強かったかもしれない。しかし、そんな人には「煙々羅」などのパワーバラードを聴いてほしい。この曲でただへヴィなだけじゃない、彼の表現力豊かな歌声に感化されるはずだ。
　
　つまり、彼らが「ヘヴィメタルじゃない」、などという謂われはないのだ。また、先輩たちのリフやメロディも初期は表われていたが、それも、愛情の証しだ。
　
　このアルバムの選曲は素晴らしく、捨て曲は一曲たりとないのだが、それでも、選ばれなかった名曲が彼らの曲の数だけある。
　いままで、手を出さずにきた人も、迷っている人も是非、このアルバムをきっかけに陰陽座の世界に入り込んでほしい。

丁寧な対応で気持ちよく購入できました。有難うございました。