注目すべきは、幻の特撮時代劇『妖術武芸帳』の主題歌「誠之介武芸帳」でしょう。
この歌は作詞：伊上　勝、作曲：冬木透、歌：ザ・ワンダースという顔ぶれ。そして、番組は“アニソン御三家”の一人　佐々木功で、製作は東映。

わかる人ならわかると思いますが、これが実は結構スゴイ顔ぶれなのです。

作曲の冬木透先生は『ウルトラセブン』の音楽を担当、歌っているザ・ワンダースはその『ウルトラセブン』の主題歌を“ジ・エコーズ”名義で担当。そして、佐々木功さんは『ウルトラセブン1999最終章』でもとは“ジ・エコーズ”が歌った主題歌をリメイク。

作詞の伊上　勝さんは別としても、これだけ見れば円谷プロの作品ではないか?と思うくらいの布陣なのに、製作は東映だというところが興味深いのではないでしょうか?

その他にも、今や黄門様となった里見浩太朗さんが助さん時代に横内　正さん演じる格さんと歌った「ああ人生に涙あり」(東野英治郎の黄門様時代に使用）をはじめ、「銭形平次」「ねがい」「子連れ狼」といって元祖・御三家の代表曲を網羅していて、時代劇の音楽面での魅力を知ることが出来る一枚となっています。

５０才にさしかかろうとしている今、やはり昔の曲、それも時代劇で育ったせいか、懐かしさを感じている。なかなかＣＤショップに行ってもＪ－ＰＯＰなど最近の曲が多い中、このような懐かしい曲を取り揃えてほしいもの。その意味では、Ａｍａｚｏｎの商品のラインナップには驚きます。こういう曲があるということをもっとアピールしてもらいたいものです。