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知のモラル

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: 東京大学出版会
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知のモラルの実践のために ★★★★★
本書は、知という一種の力に対してモラルという側面から、学問上のみならず現実世界における知の現場に焦点をあて、その意味、意義、役割について、多彩な学問的背景を持つ研究者(及び政治家)が、その問題意識から文章を紡ぎだした意欲ある一冊である。

どの章も素晴らしい。だが、果たして「知のモラル」は現実社会で機能しているのか。たとえば、外交や政治において。また、国内に目を移しても、「知のモラル」が不在している場所は多いのではないか。 それ以前に「モラル」が不在しているのではないのか。

本書は、東大の教養学部の教科書である。現在は使用されているか分からないが。また、東大以外の多くの学生も読んだ一冊ではないだろうか。これからの時代は、本書を読んだ人たちが中心となり活躍する時代である。読んだだけでなく、「知のモラル」の実践があらゆる場所で行われることを期待してやまないし、自らが実践していこうと思う。一読を薦めたい一冊である。
「モラル」を問われる人々へ ★★★★★
本書は『知の技法』、『知の論理』に続くもので、いわゆる「知の三部作」と呼ばれたもののうちの最後に出版されたものである。

手元にある初版は1996年4月10日とある。今からもう10年も前の本である。
今のこの日本の有様を見るに、東京大学の教職員の思い、または執筆陣の思いとは裏腹にこの本を真剣になって読んだ東大生は少なかったように思える。

『知の技法』・『知の論理』は確かに身に付いている東大OB・OGは多いようだが、残念ながら『知のモラル』を身に付けていない「馬鹿」があまりにも多すぎるからである。

翻ってはそのような者を輩出させてきた大学側に責任が問われるのだから、大学側としてはたまったものではないが、もう一度『知のモラル』について真剣になって考える時期が来たようである。

『知の技法』や『知の論理』を身に付けるのはたやすいが(多くは入学時点で既に身に付けている)、実は(当たり前なのだが)、『知のモラル』は一番マスターするのが難しいのである。

このような世の中であるからこそ、かつて東大教養学部が発信した「知の三部作」の試みは果たして成功したのかを問う必要性があるし、そして最も困難であるがゆえに疎かにされてしまった『知のモラル』について大学側は再度真剣に議論して実践していく必要性があるだろうと思える。

『知のモラル』なき大人が子供にモラルを押し付けても全く益もなく、それはむしろ害悪であるし、やらせミーティングを厚顔無恥に行ってきた下での教育基本法改正(改悪)など凡そ日本国民の為にはならないことがどうしてわからないのか、本書を読んで知る必要があるだろう。
円環。 ★★★★★
自分が自分自身と向き合うために何ができるのか、他者に対して何を行なえるのか、歪んだ現代日本社会とどう向き合えるのか、を頭痛に襲われながらも考えていた。その答えへと到る道を見つけることができた。
『「知」のモラル』は、「知」に留まらず、「生」へと通じている。人間が生きていく上での根幹が展開されている。そして「知」は、ここから始まり、ここへと戻らなければ、それは単なる好事物となる。
三部作の完結編ではあるが、真の出発点はここからであると思う。