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線形代数と群の表現〈2〉 (すうがくぶっくす)

価格: ¥4,935
カテゴリ: 単行本
ブランド: 朝倉書店
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上巻に続いて素晴らしい群論のテキストです ★★★★★
著者の平井さんは序文の中で、大きくなった時お孫さんにも読んでもらいたいと思って
本書を書きましたと言ってますが、教育的な配慮が随所になされていて、本当に門外漢の
文系シニアの私にも、少しはわかるようになっていて、実に興味ふかい本でした。

残念ながら、後ろのほうはどうもがいても、読めないのですが、具体的な自然現象を例に
取り上げて、群の作用や表現が説明されており、またそれらの例も、量子や素粒子などの
現代物理学からだけでなく、ケプラーやガリレイ、ニュートンなど教科書でおなじみの科
学者からもとられていて、わからないながらも、読みたくなる記述になっています。
天文学の例もありました。

1巻に続いて、群論、行列論、表現論が,織なされて話が進みます。
文系シニアとしては、この本で、ロバチェフスキー空間が、ミンコフスキーの光円錐の中に
位置する双曲線を回転させてできる回転曲面だとか、この双曲面と原点を通る超平面との
交点をつなげた線がロバチェフスキー空間の直線になるとかが、明快な図解付きの説明で
初めてわかりました。
また、群は作用をあらわすものであり、この空間における内積つまり距離を変えない座標変
換を意味することが、わかった気がします。

また、前から気になっていた複素平面における上半平面の中の点を、原点を含む単位円内に
移すケイレイ変換なども、この本の図ではじめてわかりました。

後ろのほうの、上級行列論のテンソルの話などは、ちょっと、まだなのですが、ニュートン力
学とユークリッド運動群のところも含め、群の具体的な役割や意味が、相当明確にわかるよう
に、書かれています。

所々の、先生ご自身の数学の勉強の話や、数学と科学の発展の話が興味深いものでした。

全体に、内容豊かで、全体はわからないものの、いつまでも読みたい本です。

物理屋さんもぜひどうぞ! ★★★★★
本書は1巻に続いて群の表現論について書かれていますが、対象とする群は、物理屋さんにおなじみのローレンツ群、ポアンカレ群、SL(2,R)などがたくさん出てきます。特殊相対性理論を群論の表現論でみるとどうなるとか、共形場理論によく出てくる複素上半平面と複素単位円の関係などが出てきいます。また、素粒子論とユニタリ表現との関係も書かれています。また、ニュートン力学でのガリレイ変換についての再考は物理屋に限らず理工系の方にはとても興味深い内容になっています。もちろん本書は数学書ですが、数学の方はもちろん物理の方にも有用だと思います。読み終えた後達成感と感動を覚えるでしょう。