本書の題名にあるとおり「線形代数」については、必要な箇所で十分紙面を割いて書かれており、本書だけである程度自己完結しています。本書では特に置換群と多面体群を題材にしており、具体的にイメージしながら計算や概念を理解することができ、本書の入門的側面を十分果たしています。要所要所で問題が出されていますが、内容の確認と言った感じのものが多く地道に計算していけば解けるようになっていますし、概念に関する問題もじっくり考えれば解けるようになっているところがとても良いです。問題を解いて行くことで理解できたとの自信を得られると思います。
本書を読み終えた後、2巻を読みたいと感じることでしょう。