私が特に心に響いた一節は
『事情も知らず、根拠もなしに「子供がかわいそう」などと、言うべきではない』
と言う著者のひと言。
義母も実母も、夫すら言ってくれなかったひと言がこの本には書かれてありました。
当時、本当は愛情たっぷりの優しいお母さんをやりたいのに、それが出来ない。
誰かにそれをわかって欲しかった。。。と思いました。
そういう思いが、この本を読んで癒されたような気がします。
子供が1年間不登校をしていた時期がありましたが、
本文にある、5段階を経てきました。
今、ようやく、タイトルのとおり、この子はこの子でいいんだと思えるようになりました。
何かあったら、おまじないのように、「この子はこの子でいい。私は私でいい」と唱えるようにして気持ちを落ち着かせています。
「男は仕事、女は仕事、育児、家事」
という環境の中でめいっぱいがんばっているお母さんへのエールがいっぱいつまっています。
ジャンルとしては子育ての本になりますが、決して母親向けに具体的な子育ての手順を書いた本ではありません。子どもが成長してくるにつれて、親や周囲の人が持つ悩みや疑問に、丁寧に答えている本です。
母親のみならず、父親やその他のすべての人が読んだらいいのではないかと思える本です。
子どもに問題があると、親が責められがちですが、それは間違っていると著者は指摘しています。周囲の声で悩んでいる親にとっては、とても励まされる本ではないでしょうか。
私には子どもがいませんが、心の「自立」ということについて、この本を読んで参考になる部分はとても多かったです。
特に父親、おじいちゃん、おばあちゃんにも呼んでもらいたい本です。
そして、子供に関わる方すべての方にお勧めします。
さまざまなサポートの仕方が具体的載っています。
「子供を守ろうとするなら、まずお母さんを支えなければなりません。」
私自身も さまざまな価値観の中で振り回され、
その中で下された善悪で母親が悪いと烙印を押され、
身動きできないでいました。
不登校の親がたどるこころの過程の第6段階もとても納得!!
どこまで受け容れたらいいのか、悩んでいるお母さんには、必見です。
最後に「相手を固定する言葉の作り方」は、子育てだけでなく、
人間関係でとてもお得なお話です。
何度も読み返して、ぜひマスターしたいと思います。
母性の事は、ひとつも書いてないのですが、
無くした母性を自然と取り戻せた様です。
母性が無いと言ってしまうのは、簡単ですが、問題点を責めなくても、
私は私のままでいいと分かるだけで取り戻せる事も教わったような気がします。