周りに流されずに自分を貫き、敵味方関係無く"筋"にこだわった組長の生き方は
衝突も多いかもしれませんが、読んでいくとそういった一本筋の通った固い信念こそが
人に信頼されるのに必要な要素であると感じさせられました。

武闘派といっても好戦的ではなく、筋が通らない相手にのみ全力で立ち向かい、
中でも法律を武器にでっちあげ検挙の虚を突いて当局を狼狽させる数々の逸話からは
当人がいかに非凡かつ相当な勉強家であったかが分かります。

組長の実弟、故・竹中武氏が組長亡き後の秘話を語られており、これはこの本でしか
読めないであろう貴重な真実だと思います。本書と併せて組長の行き様が忠実に
再現されたDVD『実録・竹中正久の生涯荒らぶる獅子』も併せてお奨めします。

極道らしい極道、四代目の生涯が細かく丁寧に描かれていました。
警察などの国家権力にかたくなに反抗する四代目の生き様には、反社会的で手放しに誉められたものではないものの、たしかに男気を感じました。

イケイケの武闘派でありながら山口組のトップにまで上り詰めた、これはこの人の男気をたくさんの男たちが認めたからだと思います。
義理と人情が薄れゆく社会の中で、この人のような生き方は、良くも悪くもなかなか貴重なのではないでしょうか。

会社勤めをしている私からはなかなか男気を前面に生きてゆくことが、
できませんが極道で生きてゆくなかではあたりまえのこととおもいました。いま世風のなかで義理・人情等薄れてきている中でこの世界での男たちは今でもそれにそっていきている。今回この本を読み私もあらためて薄れてた感情をいだきました。

今回は前回と違い、綺麗な包装・発送で、本も傷まず大変喜んでおります。またお世話下さい。。