豪快な生き様と若頭の過酷な宿命
★★★★★
親分の為に私事を挟まず身を投げ出して最後まで尽くし、
窮地であろうともそれを周囲に決して見せず、重責を担う
若頭として常に威厳を保つその男気に感銘を受けました。
400ページもあって読み応えはかなりの物で、親分の次に凄い子分の
人となりから抗争の一部始終まで全て関係者の証言で綴られており、
またそれが関西弁なのでリアルに雰囲気が伝わってきます。
武闘派のイメージとは裏腹に、事に及んで極めて慎重な振る舞いや
仕事と家庭の両立といった興味深いエピソードも数多く盛り込まれており、
特に当人の人生観、家庭観などは堅気の人にとっても純粋に"男"として
参考になる所もあるかと思います。