子供と一緒に
★★★★★
子供と百人一首をやりながら一緒に読んでいます。基本的に子供向けに書かれているので、訳は分かりやすさとイメージ重視でかなり大胆に意訳されています。解説は「君たちにも好きな人はいるでしょう」という感じで、子供のイメージを喚起するために身近な例を引き合いに出しながら書かれています。所々に挿入されている挿絵はイメージをとらえるのに一役買っています。記述の分量は一首につき1ページか2ページで適切な量と思われます。歌・訳・解説の他に歌人の簡単な紹介が載っています。古文単語や古典文法の説明はありません。大人だとどうしても、その辺(単語や文法)もちょっと欲しくなるので物足りない感じがしますが、そこは役割が違うと割り切って、他の解説本を併用しています
この本は小学生くらいの子供が百人一首に入っていくのにはちょうど良いみたいです。小五の娘がこの本で百人一首に夢中になり、毎日何首か覚えて戦力を増強しては親に勝負を挑んでくるようになりました。歌そのものの意味についても、本を間においてあれこれ話が出来、とても重宝しています。