よくまとまった韓国の特集
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(特集1)
・今号は韓国経済や企業の特集。韓国経済が好調なのは、ウォン安のせいだけではなく、自由貿易協定の推進、企業の輸出相手国の事情研究、品質とブランド力の向上などによることが解説されている。一方で、先進国の開発した商品(半導体、テレビなど)を模倣した大量生産は得意だが、新規産業開発力には乏しいこと、韓国内の地域経済格差などの問題点も指摘している。
・取り上げられている企業はサムスン電子、LGエレクトロニクスとLG化学(二次電池など)、NHN(ネット検索)、現代自動車など。
・ サムスン電子の薄型テレビ、大型液晶パネル、携帯電話、フラッシュメモリー市場でのシェアや、東レやアップルとの関係の説明がある。
・ また、ソウル大学教授の、5年後には南北朝鮮が統一される局面が来るとの説に関心を持った。
(特集2)
・ もう一つの特集は国家破綻の分析で、過去のアルゼンチン、ロシア、韓国の例が取り上げられている。累積債務の増加、短期・高利の外資への依存などが共通点。この特集は14ページで、日本の現状分析を含んでいる。
・ 他には商船三井の経営、HOYAなどで、充実した内容。