捨て曲一切無し!
★★★★★
1からテンション高く、捨て曲が一切無しの名盤である。
それまでどちらかというと「ドゥームメタル」なイメージが強かった人間椅子だが、
この作品は全曲ハードロックよりになり、「乱歩ハードロック」を堪能させてくれる。
私が特に好きなのは、怪人二十面相、刑務所はいっぱい、芋虫
他の曲も耳に残る良いメロディーの曲が多い。
初心者にもおすすめ
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江戸川乱歩の世界観をベースに作られた彼らの持つユニークかつ濃厚な怪奇趣味の詰まったアルバム。おもしろい曲、悲しい曲などバラエティに富んでいて初心者の方にもおすすめな作品だと思います。
聞きやすいが濃い
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彼らの詩世界のルーツの1つ、江戸川乱歩を題材とした作品。いつもよりストレートで一般向けな印象だが、曲展開に演劇性が強いため物足りなさは感じなかった。
「みなしごのシャッフル」はメロディーと詩の語り口が良い雰囲気、聞いていると郷愁にかられる。「刑務所はいっぱい」は軽快なノリだがなかなか演劇的な展開で、最後の脱獄して走っているとサイレンが響きだす部分は非常にスリリングでカッコイイ。「あしながぐも」は「あしながぐもだろう あしたがあるだろう」という響きが面白く、最後の倦怠感と哀愁に満ちた歌声は、聴いてるとホントにやるせない気持ちになる。大作「芋虫」はどこまでも暗く悲しく虚しく絶望的。乱歩の短編「芋虫」が題材。戦争で両手足を失い耳も聞えず口もきけなくなった陸軍中尉とその妻、淫欲のぬかるみに果てなく沈んでいく生活…原作は妻の視点から描かれていたが、人間椅子は中尉の視点から描いている。最後のギターソロは心を激しくかき乱す。「名探偵登場」はコミカル、むしろ迷探偵っぽくて笑える。「楽しい夏休み」は小学校低学年の作文みたいな歌詞、何か恐ろしいオチがあるのかと思いきや何のオチも無い…それこそ最も恐ろしいどんでん返しということなのだろうか。ただ、小学生の楽しい夏休みを描くだけの詩に反して曲が妙に暗く不気味で全然楽しそうじゃない、あまりにミスマッチで気持ち悪いものを感じさせる。精神を病んで心だけが子供時代に戻ってしまった中年男が虚ろな目で「夏休みだー楽しいなー」などと繰り返し呟いているような光景が思い浮かぶ。ここまで怖い曲ってなかなか無いかも。「大団円」はラストにふさわしいドラマチックで演劇的な展開をする大作、壮大で重々しい。特に前半の荘厳で悲劇的な調べはかなり胸にグッと来る。
芋虫、聴くべし
★★★★★
「芋虫」を聴く為だけにこのアルバムを買っても損はしないです。
勿論、それ以外の楽曲も、拝みたくなるくらいに素晴らしいですが。
因みに、「あしながぐも」は鈴木氏が自分の生活・人生・現状を綴った唄で、本人曰く「そんなに良い事はないさ、という曲」で、「芋虫」は、「芋虫を育てていると、丸々と太るだけ太って成虫にならずに死んじゃうヤツがいる。ソレと自分を重ね合わせた。俺はいつ成虫になるのか」という意味の込められた曲なんだそう。
お勧め。本当にお勧めです。
★★★★★
超名曲『芋虫』を聴くためだけにでも買う価値のある1枚。
他にもキャッチーなメロディで掴みはバッチリの『怪人二十面相』、
おバカで可愛い歌詞にどこかとぼけた歌い方が耳に残る『名探偵登場』など、
キャッチーな曲からドゥームな曲まで幅広い音楽性で楽しませてくれます。
これだけイイ曲作ってて何で売れないのか不思議でたまらないんですが…
とりあえず『芋虫』だけでも聴いてみて下さい。
初めて聴いた時は思わず涙が流れました。
元ネタのある曲なんですが、
元ネタを知らなくても曲に込められた思いは伝わると思います。