本書「個展を開こう!! キャリアになるイベントの勧め」は多くのアーティストの皆様への活動戦略の提案として執筆させていただきました。
私はフリーランスのデザイナーを20年近くやってきました。
8年ほど前から、個人的にPhotoshop、illustrator、Dreamweaver(最初の頃はGoLive)などを使ったデザインを教えています。
なぜ私が個人的に教えるようになったかといえば、専門学校やデザイン系の大学を卒業しても、業界に進める人は半分もいない状況と一年以内に辞めてしまう人が大半だということに残念だったからです。
なぜ大半の人が、良いデザインをするのに就職できないのか?
なぜフリーエージェント(個人事業)のデザイナーが安く買いたたかれるのか?

それは、セルフ・プロダクトという考え方を学校では教えてくれないからです。

アーティストの世界ではセルフブランディングは必須です。
良い作品、良いデザインを作っても、それが本当に良いものかを理解するには時間がかかります。会社や企業はそんな悠長なことは言っていられません。即戦力がほしいのです。
即戦力に値するか?　を企業が判断する材料は実績です。「経験」がない人に「実績」を求めるなんておかしいのでは? 私もフリーランスになったころはそう考えていました。
しかし、現実は実績が必要なのです。
それでは「実績を作りませんか?」という内容が本書です。

私が長年教えてきた生徒には、実績作りのために必ず個展を年一回開かせています。
この積み重ねは就職に絶対有利に働き、効果も表れています。
また、フリーエージェントとして仕事をする差に、実績と過去のアートワーク(作品集)をホームページやブログにアップする事は、セルフブランディングの第一歩です。
セルフブランディングが確立していると、企業はそのブランドにお金を払います。
つまり、仕事を安くたたかれなくなります。

全てのアーティストには、実績作りとセルフブランディングを実行する方法として、個展を開くことを勧めます。

本書は「セルフブランディングはよくわかった。それでは個展を開くにはどうしたらいいの?」という方々にむけて執筆しています。

本書を読んで個展を数回開催すれば8つの武器が身に付きます。

1 セルフブランディングとは何か?
2 自分の向いている世界
3 予算の立て方
4 納期の立て方
5 関係各局とのお付き合いの仕方
6 実績
7 アートワーク(作品集)
8 度胸・・・。

全てが本書に書いているわけではありません。
本書を読み、実行してくれた私の生徒は確実に上記の8つの武器を手に入れています。

さて皆さん、人生を豊かなものにするために「個展を開こう!!」ではありませんか。

芦原銀兎
2013年3月