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幻の骨董屋

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 司凍季
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事業が立ち行かず借金が嵩み、金のやり繰りに奔走する主人公。
ふと立ち寄った骨董屋の品々を見て、店構えに似合わない一品の数々、そして切り盛りする老婆がその価値も知らないという事実に驚く。
しかし、一番の驚きは、彼の借金を帳消しにするどころではない、高額のキルトの存在だった。
欲に目が眩んだのか、あるいはそのキルトの魅力に取り憑かれたのか、主人公はそのキルトを盗みだそうとするが・・・

奇妙な骨董屋で見つけた高価なアンティークキルトの謎。
心をピュアにする恐怖。

著者唯一のホラーにして、最後に発表した作品。


「淡々とした筆致で怪奇と幻想の物語を紡いでいく。
年代物の骨董品の味わいには、過去の所有物の思いも含まれている。
身勝手な男に注がれた怨念が創り出した物語もまた、余計な邪念を捨て去った
ピュアな結末を迎える」(山前譲氏)



著者略歴

大分県生まれ。法政大学文学部日本文学科卒。
1991年島田荘司氏の推薦により『からくり人形は五度笑う』(講談社)でデビュー、好評を博する。
その後『蛇つかいの悦楽』(立風書房)、『毒のある果実』(角川書店)、『悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件』(光文社文庫)などの作品を発表。
本格派ミステリーを書ける数少ない女流作家として支持をえている。