頸折れ人形考
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エレベーターの中で頸を絞められたうえに、へし折られた、奇っ怪な死体が発見される。
死体はオーガンディーのドレスに赤いパンプスを履き、あたかもフランス人形のような恰好をしていた。
しかしエレベーターに乗り合わせた人間はなく、階と階の途中でとまっていたため、そこは完全な密室だったのである――!
謎と物語が幾層にも重ねられた、めくるめくエロスと怪奇が織りなす本格ミステリー。
「断言しましょう。読者は、この小説の1文字目を読んだ瞬間に、作者に敗北します。
始まったときには、すでに終わっている。
物語の後半で事件の真相が明らかになるにつれて、背筋がゾッとするはずです。
もし自分が、この事件の犯人に標的にされたら……おそらく、身の潔白を証明できないと思います。
まさに、孔明の罠。とんでもない復讐方法です。
読めばわかる!」(イマガワ氏)
著者略歴
大分県生まれ。法政大学文学部日本文学科卒。
1991年島田荘司氏の推薦により『からくり人形は五度笑う』(講談社)でデビュー、好評を博する。
その後『蛇つかいの悦楽』(立風書房)、『毒のある果実』(角川書店)、『悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件』(光文社文庫)などの作品を発表。
本格派ミステリーを書ける数少ない女流作家として支持をえている。