漢字をめぐる、どこからでも読める面白い本です
★★★★★
白川先生は有名な方なので、何冊か本を買って持っています。これは文庫本ですが
ボリュームのある本なので、始めからは読めません。
面白そうなところを開いて読んでいます。どこにも面白い話題がいっぱいです。
たとえば、
漢字のような表意文字、象形文字をもつのは王の宗教的権威があるばあいであり、
そうでない社会はアルファベットのような表音文字に移行した、とか
荘子の中に出てくる命題に「鶏に三足あり、卵に毛あり。」(高句麗の三足烏
と関係がありそう)、とか、
「比較言語学的な課題」の節では、印欧語の比較言語学は、方言研究のようなモノ
だ、とか
漢文の訓読法の意味づけとか、
一つ一つの漢字の形成を見ると、それぞれの文字には意味がある、とか
(これは、ギリシャ語やラテン語の1つ1つの単語についても、言えるのではないか、
と、思うのですが)
いろいろと、拾い読みだけでも面白いことにつきあたりますね。