現代インドのちょっと深い理解に最適
★★★★☆
BBCの記者としてもインドに駐在していたジャーナリストである著者はインド社会の多様性、カースト制、宗教、地域についての幅広いジャンルを多くの人とのインタビューを交えて語る。近年注目される経済面での成長についても多くの文盲者がいる一方で、高等教育特に多くのエンジニアの輩出がその主因であると述べている。
しかしながらこれらの近年の動きを含めてインド社会を動かしている、汚職、官僚制、政治と宗教との関係、ネール・ガンジー王朝という源泉をまじめに語っており、インドを見る際に必要な多様な視点を与えてくれる。
文章は英国人に有りがちな若干堅苦しい言い回しではあるが、たまにはこのような文章に触れる事も読解力の向上に寄与するのではないかと思う。