ZINCLO!001鈴木亜久里 F1流★俺主義
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06年から「スーパーアグリF1チーム」としてF1に参戦した。前年の10月にエントリー申請したんだけど、F1チームをやるかどうか本当に悩んだよ。4800万ドル(当時約55億円)の供託金をFIA(国際自動車連盟)に預けなければならないし、翌年3月のバーレーンGPのグリッドにマシンを並べなければならない。そのためには圧倒的に時間が足りなかった。本当にきついことだらけだった。だけど俺にはF1のチームオーナーになるビジョンがあったからね。この機会を逃すと一生、F1チームのオーナーにはなれない、挑戦しないでノホホーンと暮らしていっても後悔するだろうなと思ったんだ。あの時、やれたのにやらなかった……なんて、死ぬ間際に思いたくないじゃないか。
最高の波が来てるんだもん。あのときの俺はサーフボードを持ってなくて板きれを抱えてただけ。でもこんな波に出会えるのはもう二度とないかもしれない。そう思ったら海に向かって走っていったよ。ゼロからだからね、いまでもよくできたと思うよ。あの時、一生分のエネルギーを使ったね。(本文より)
「ZINCLO!(ジンクロ)」とは、ボーンデジタルを目指す出版社、(株)グレイプスから発行される人物クローズアップシリーズの総称。「人物」+「クローズアップ」=「ZINCLO!」と短くしてみました。
「ZINCLO!」シリーズでは「人」を伝えていきます。
すべてインタビューにより構成されています。すべての作品に編集者が関わっています。そして、すべての人に、「人の言葉」を届けたいと思います。
「スゴイ人」「おもしろい人」「人気な人」「あれをやった人」「それを作った人」「不思議な人」「変な人」の言葉を、一人でも多く届けていきます。「体温を感じる電子書籍」を目指します。
その第一巻として、「F1流★俺主義!」が登場です。世界最高峰の自動車レースであるF1において、日本人初の表彰台に立った男・鈴木亜久里が、レースの世界から学んだ生き方とはなにか。レーシングチームの総監督として、ビジネスマンとして、そして、父親として、日本人として、いまの自分自身を語ります。