優しい文章で最後まで解り易かったデス。
しかし内容は「深い」と感じました。

頭では解っているつもりだった幸不幸のしくみが
心から理解できました。

「簡単なこと」に気づいていなかったことが判り、
それだけで明るい気持ちになることができました。

自分の芝生を青くすることを楽しんで生きるぞー。
（季節が廻って芝生が枯れるなら、それも楽しむぞー。）

人間はどうしても、「あの人はいいなあ」などと思ってしまうようだ。
私などその典型かもしれない。
自分は自分、我が道を行く――という人もいるが、
そういう人は私から見るとうらやましいし、「強い」人だと思う。

本書はスポーツ心理学などで数々の名選手を見てきたメンタルトレーナーが、
他人と比較して悩んでしまうメカニズムと、
個性を生かした生き方をするためにさまざまな思考法を説明する。

新書１９０ページで割と盛りだくさんになり、やや散漫になっている嫌いもあるが
「強い心」をつくるヒントにはなると思う。

個人的には、「健康志向を捨てよう」というあとがきが心に残った。
健康であるに越したことはないが、気にしすぎるのもよくない……と。

文章のテンポもよく、一気に読める。